タカサゴキララマダニ

2017.06.02(Fri)

動物調査ミッションからの帰り道。コンビニに寄って車を降りようとすると、ジーンズの腿のところにでっかいマダニが食いついているのに気づきました。

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(20170530 袖ヶ浦市)

さすがに一瞬、ぎくりとしました。このダニはタカサゴキララマダニといい、東南アジアから関東地方以南にかけて分布する南方系のマダニです。森林や藪などに生息し、幼虫、若虫、成虫の三段階でそれぞれ異なる動物から吸血します。これは立派な成虫ですから、その宿主はイノシシやシカ、あるいは人間のような比較的大型の動物です。この日の午後のどこかで私に取りつこうとして、ジーンズにとりついてしまったのでしょう。

こうしたマダニに咬まれた時、慌てて手で引っ張ったりすると口器だけが体に残ってしまって後がよろしくないことになるのですが、ダニ取り用のピンセットもアルコール綿も持ってませんでしたし、だいいち食い入っているのは私の皮膚ではなく布地なので、慎重に指でつまんで外します。物凄くしっかり咬みついており、そうとう力が要ります。薄くて固い体も独特の触感です。

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(20170530 袖ヶ浦市)

ご覧のように、その体長は7mmに達するほど。ダニというとなんとなく顕微鏡的な大きさの生き物と思っていらっしゃる方も多いことでしょうが、マダニはかなり大きく、このタカサゴキララマダニの場合、十分に吸血すると25mmほどにまでふくれるのです。こんなものに刺されたら、それは虫刺されというよりはもはや怪我のカテゴリーですね。様々な病原菌を媒介することもあるので、その点も注意が必要です。これからの季節、野外を歩く皆様はこういったものと遭遇する確率も高まってまいります。もしも刺されてうまく外せなかったり、外すのが怖かったり、何か症状が出たような場合は迷わず皮膚科に行きましょう。

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ゴホントゲザトウムシ

2017.05.17(Wed)

長ーい脚に丸っこいぽてっとした胴体。ゆらゆら歩くザトウムシはクモやダニなどの親戚筋にあたる生き物です。ゴホントゲザトウムシは、林床や林縁などで比較的普通に観察できます。

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(20170515 四街道市)

なるほど、背中にちゃんと五本のトゲがありますね。「座頭」という名前はついていますが盲目ではなく、写真右でわかる通り、胴体の中央やや前寄りにちゃんと一対の単眼があります。

地面を歩くだけでなく、植物上によじ登ることもできます。毒はありません。森の中で小さな虫を捕食し、また死骸をあさったりして暮らしています。

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アダンソンハエトリ(♀)

2016.11.21(Mon)

若葉区から美浜区に引っ越して1年半以上が経ちました。我が家には常にハエトリグモが住んでいます。白い壁をぴょこぴょこ歩き回っている姿はなかなかかわいらしいもので、なんだか家を守護してくれているような感じがします。

以前このブログで雄の姿を紹介しましたが、今回は雌を紹介します。

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(20161116 千葉市美浜区)

より少々地味めな色彩をしており、また大柄です。アダンソンハエトリは1年ほどの寿命があるそうですので、この個体はこのままどこかの隙間で冬を越すのでしょうか。元来南方系のアダンソンハエトリは、地球温暖化に伴い少しずつその分布を拡げています。我が家に暮らしているハエトリグモとしては、他にシラヒゲハエトリがいます。

▽アダンソンハエトリに関する過去の記事
アダンソンハエトリ 2015.5.14
アダンソンハエトリ 2011.8.21

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チュウガタコガネグモ

2016.05.20(Fri)

これまでにこのブログでは、コガネグモコガタコガネグモは紹介したことがありますが、このチュウガタコガネグモは初登場です。大・中・小のうちの真ん中というわけです。

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(20160518 袖ヶ浦市)

谷津田の林縁に網をこさえていました。チュウガタコガネグモの網は、X型の隠れ帯が特徴ですけれど、この網ではまだそれは不完全ですね。背中の模様はコガネグモに似るもののやはり異なっており、微妙な人面ふうです。

チュウガタコガネグモは、千葉県のレッドデータブックへの記載こそありませんが、コガネグモ、コガタコガネグモよりも明らかに数が少なく、この谷津田でも通うこと5年目にして初めて出会いました。こうしたコガネグモの仲間は農薬や化学的な汚染に極めて弱く、生き残っていることは、それ自体が健全な里山環境が保たれている一つの証左でもあります。

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ジグモ

2016.05.11(Wed)

建物の壁などに沿って地面に穴を掘り、袋状の巣をこしらえるジグモ。小さい頃にそーっと引っ張り出して遊んだ方も多いことでしょう。中身はこんなクモです。

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(20160510 千葉市緑区)

体長は最大で2cmほどですから、ハエトリグモに毛が生えた程度。昆虫の触角に相当する『触肢』が大きく、そのため見ようによっては脚が10本あるようにも見えます。加えて顎もまた強大で、これを使って巣の上を通りかかる獲物を捕らえるのです。

ジグモは、トタテグモの仲間などと並んでクモの中でも原始的なグループに属しています。先に書いた、触肢が歩脚と似た形をしていて(すなわち、触肢がまだ本物の脚であった時代の名残を残しており)脚が10本あるように見えるのも、また地面に穴を掘って巣を作るのもその原始的な特徴のひとつなのです。

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プロフィール

大島健夫

Author:大島健夫
1974年11月20日生まれ。千葉生まれ千葉育ち。美浜区在住。

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まで送っていただけると幸いです。

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