コサギ、「ガサガサ」をする

2012.11.28(Wed)

昨日の記事で紹介したお昼寝中のアオサギに出会った場所から100mほど川沿いに下ると、今度はコサギに出会いました。コサギはサイズが小さいだけでなく、足の指が黄色いので、ダイサギ、チュウサギとは容易に区別できます。

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(20121127 千葉市緑区)

私の存在に気づくと、しばしうさんくさそうな目でこちらを凝視していましたが、

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(20121127 千葉市緑区)

逃げるのかな、と思いましたがそうではなく、餌をとり始めました。動画でどうぞ。



足の指を震わせて水底の小動物を追い出して捕える、いわゆる「ガサガサ」方式です。私なんかが水路の調査とかでやっていることと同じですが、どうもコサギの方が数段うまいようです。

コサギは大変頭脳的な採餌をする鳥で、他にも嘴の先端を水面でカチカチ動かして小魚を誘引して捕えるなど、いろんなバリエーションの漁をします。見ていて飽きない鳥なのですが、現在、千葉県下では個体数が減少し続けているのです。

※コサギ
千葉県レッドリスト・C(要保護生物)
千葉市レッドリスト・B(重要保護生物)


▽コサギに関する過去の記事

コサギ@綿打池(の隣の蓮池) 2010.2.24

コサギ、「ガサガサ」をする 2009.12.20

コサギ、魚釣りをする 2009.10.30
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Category: 鳥類

11:56 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

アオサギのお昼寝

2012.11.27(Tue)

川っぺりに、何か前に来た時はなかった地蔵みたいなものが立っていると思ったら、

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(20121127 千葉市緑区)

近づいてみて、アオサギが寝てるのだとわかりました。

午後の太陽の光を浴びて一本足で立ち、ぬくぬくと気持ちよさそうに寝ています。アオサギは夜行性がやや強いので、こうして昼間は寝ているところにもよく出くわしますが、それにしてもちょろちょろ流れる小川の対岸、助走をつけて飛び蹴りすれば届いてしまいそうな距離。無防備であります。

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(20121127 千葉市緑区)

長い頸は巧みに折りたたみ、頭と体が「ツライチ」になっています。房総半島では、アオサギは通年見られる留鳥です。ダイサギ、チュウサギ、コサギが少しずつ減少する中、このサギはむしろ増えており、2011年の千葉県レッドデータブックの改訂では、ついにリストから外れました。その原因には、餌となるブラックバスやウシガエルのような外来生物の増加、生活雑排水の流入による河川の富栄養化などが取り沙汰されています。

▽アオサギに関する過去の記事

アオサギの営巣 2012.4.9

アオサギ@谷津干潟 2010.4.9

アオサギ 2008.12.19

Category: 鳥類

19:39 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

キッコウハグマ

2012.11.22(Thu)

11月も後半。房総丘陵の昼なお暗い林床。しかも冷たい雨が降ったりやんだり。そんな状況でも、足元に目を凝らせばこんな可憐な花と出会うことができます。キッコウハグマです。

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(20121122 大多喜町)

ちっちゃくてかわいいけれど一見して何科だかわからないようなこの花、キク科はモミジハグマ属です。花の直径は1cmほどで、よく見ると三つの小さな花がより合わさった形をしています。

キッコウハグマというのは漢字で書くと「亀甲白熊」という、子供が考えた怪獣みたいな字面になります。「白熊」と書いて「ハグマ」というのは、実はホッキョクグマとは別に関係がなく、ウシ科の「ヤク」の、房みたいな尻尾の毛のうち、白いやつのことを指します。ヤクの尾は中国から輸入され、中世の日本で、払子や鎧兜の装飾のような兵装品として愛好されたのです。ちなみにこのヤクの尾の黒いやつは「黒熊」と書いて「コグマ」、赤いのは「赤熊」と書いて「シャグマ」と呼ばれて用いられました。

では、「亀甲」というのは何か?

それはこの、

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(20121122 大多喜町)

ちょっとスミレみたいな五角形の葉が亀の甲に似てるから・・・なんですって。

Category: 山野草

20:06 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

ヒメヤママユ

2012.11.17(Sat)

今年一番の冷え込みだったというこの夜。夜9時前に帰宅すると、玄関で足元に何か動物のようなものがバサッと落ちてきました。

一瞬、ヤモリかネズミかと思いましたが、照らしてみるとヒメヤママユの雄でした。

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(20121115 千葉市若葉区)

雄の触角は雌よりも幅広いので、容易に区別できます。

ヒメヤママユはヤママユガの中では小柄なものの、その美しさは親戚筋にあたる体の大きなクスサンやヤママユと比べても一歩も引けを取りません。眼状紋とヴィヴィッドな配色は実に見事です。小さいと言っても開張は10cmにも達します。

幼虫はクヌギやケヤキなど、様々な広葉樹の葉を食べて育ちます。成虫は晩秋に現れ、2週間ほどで死にます。その間に交尾を済ませ、卵で越冬して次の年に命をつないでいくのです。

Category: 昆虫類・チョウ目

20:47 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

ハクビシンの糞

2012.11.11(Sun)

野外を毎日歩いていても、野生の哺乳類に直接遭遇するというのはなかなか難しいことです。しかし、彼らはそこにいれば必ず痕跡を残していきます。その痕跡を見分けることができるようになり始めると、野外を歩くことはぐっと楽しくなります。

都川の川岸で、獣の糞を見つけました。

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(20121111 千葉市若葉区)

これはハクビシンの糞です。秋から冬にかけてのハクビシンの糞には、このようにカキの種を初めとした種子が多く含まれがちです。そして、鼻を近づけるとほとんど臭くありません。そこがネコの糞やなんかとは違うところです。近くを歩き回って他にも数個の糞を見つけましたが、いずれも水のそば、中身も同じようなものでした。

夜間、川や水路の流れに沿って行動し、時には民家の庭にまで入り込んで果樹を襲う。この糞の主は最近ここでそんなふうに暮らしているようです。

▽ハクビシンに関する過去の記事

泥の上に残るハクビシンの足跡 2012.6.10

ハクビシンの足跡 2012.4.7

ハクビシンの幼獣(死体) 2009.10.1

Category: 哺乳類

19:54 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

タヌキの足跡

2012.11.09(Fri)

谷津田の泥の上に、タヌキの足跡が残っていました。

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(20121108 袖ヶ浦市)

その足跡の形状はよく「梅の花」にたとえられますが、何しろ柔らかい泥の上なので崩れてますね。サイズと形は大きめのネコの足跡にも似ています。しかし爪の跡がはっきりしているので違いは一目瞭然です。タヌキというのは意外とがっしりしていて「肩幅」があるので、足跡はこのように、一見蛇行しているかのようになります。

里山の雑食獣・タヌキは谷津田の環境にもよく適応しています。水を怖がらず、木登りもできます。タヌキは千葉くらいの寒さでは冬眠はしないものの、脂肪をたくわえる時期であることに変わりはありません。ここでは前にも足跡を見ており、夜間、採餌に現れているようです。足跡は圃場面を歩き回り、土水路に寄り、斜面林の中へと消えていました。

※タヌキ
千葉市レッドリスト・B(重要保護生物)

Category: 哺乳類

16:48 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

ホシホウジャク

2012.11.06(Tue)

アザミの花から花へ、ホシホウジャクがホバリングしながら吸蜜していました。

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(20121105 千葉市若葉区)

ホシホウジャクの「ホシ」が「星」なのはまあわかるとして、「ホウジャク」っていうのはなんなんだ、と思われる方も多いことでしょう。漢字で書くと「蜂雀」、つまり、ハチみたいなスズメガの仲間だということなのです。実際、飛んでいる姿は黄色と黒が目立ちハチのように見え、とまると一転して、三角形のいかにもスズメガ然としたたたずまいになります。

翅を拡げると5cmほどに達する、かなり大きなガです。幼虫はヘクソカズラの葉を食べ、成虫は夏から冬の訪れまで見ることができます。「ハチスズメ」といえばハチドリの別名ですが、このホシホウジャクは、確かにその名にふさわしい見事な飛び方をします。

Category: 昆虫類・チョウ目

20:06 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

ツマグロヒョウモン、セイタカアワダチソウで吸蜜する

2012.11.05(Mon)

道端のセイタカアワダチソウに、ツマグロヒョウモンの雄が吸蜜に来ています。ツマグロヒョウモンのツマグロとは「褄黒」で、雄の翅の外縁部がご覧のように黒いことに由来しています。レモンイエローのセイタカアワダチソウとの取り合わせはなかなか鮮やかです。



しかし、「綺麗だねえ~」と言ってばかりもいられません。この光景は、元来、房総半島では見られなかったバスの光景だからです。セイタカアワダチソウはもちろん北米原産の外来種で、最初に移入された時期には若干はっきりしない面もあるものの、拡散したのは第二次世界大戦後になってから。いっぽうのツマグロヒョウモンは南方系のチョウで、ほんの10年ばかり前までは東海以西にしか住んでいませんでした。それが地球温暖化に伴い北上を続け、今では関東地方ですっかり普通のチョウとなっているのです。そしてその陰では、セイタカアワダチソウには在来の草原性植物を、ツマグロヒョウモンには北方系の各種のヒョウモンチョウが、それぞれ生息域を狭める結果となっています。

今から10年後、千葉の野山にはどんな花が咲き、どんなチョウが飛んでいるでしょうか。それはことによると、現在では想像もつかないようなものである可能性も十分にあります。

※セイタカアワダチソウ
要注意外来生物


▽ツマグロヒョウモンに関する過去の記事

ツマグロヒョウモン(♂) 2009.10.19

ツマグロヒョウモン(♀) 2008.7.21

▽セイタカアワダチソウに関する過去の記事

セイタカアワダチソウだよ全員集合 2009.11.27

セイタカアワダチソウ 2009.10.21

Category: 昆虫類・チョウ目

11:59 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

サラシナショウマの袋果

2012.11.04(Sun)

季節はどんどん過ぎていきます。林縁では白い試験管ブラシのようなサラシナショウマの花が終わり始め、果実が現れています。

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(20121104 千葉市若葉区)

「袋果」という形式です。「たいか」と読みます。ひとつひとつは1cmくらいの大きさで、先端には花柱が残っています。

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(20121104 千葉市若葉区)

拡大するとややグロテスクです。同じキンポウゲ科の、トリカブトの袋果とかっこうが似ています。やがて袋果は茶色く枯れていき、冬の訪れを前に割れ、4mmくらいの種子を飛ばします。種子にはぐちゃぐちゃっとした鱗片がついており、これで風に乗って飛んでいくのです。

※サラシナショウマ
千葉市レッドリスト・C(要保護生物)


▽サラシナショウマに関する過去の記事

サラシナショウマ 2012.10.14

Category: 山野草

20:02 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

ヤクシソウ

2012.11.02(Fri)

11月に入りました。少しずつ色彩がモノトーンになってゆく谷津の林縁で、黄色いヤクシソウの花がよく目立っています。

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(20121102 長生郡長柄町)

日当たりの良い斜面などを好んで生育する、キク科オニタビラコ属の越年草です。花の直径は1.5cmほど。茎は盛んに枝分かれし、大きくなると高さ1mくらいにまで成長します。しばしば群落を形成し、まるで黄色い絨毯のように見えます。

名前を漢字で書くともちろん「薬師草」なのですが、例によって例のごとくその由来にはいろんな話があり、葉が茎を抱くような形になり薬師如来像の光背みたいだからという説、薬師堂の近くで最初に見つかったという説、昔は薬用にされたからだという説など、これまさに諸説紛々です。

薬師如来といえば医薬の仏様。とにかくそういうものに関係あることは間違いないっぽいので、とりあえず見つけたら拝んでおけば、そのたびに寿命が0.2秒くらい伸びるかもしれません。断言はできませんが。

Category: 山野草

19:45 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

プロフィール

大島健夫

Author:大島健夫
1974年11月20日生まれ。千葉生まれ千葉育ち。美浜区在住。

記述の中に間違いや誤解を見つけた方、またそれ以外にも何かございましたら、どうか
inaka_jikan@yahoo.co.jp
まで送っていただけると幸いです。

大島健夫公式サイト

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