アズマモグラの「モグラ塚」

2012.12.24(Mon)

こういうようなのが「モグラ塚」であることは誰でも知っているでしょうが、さてモグラがどのような生き物でどのような暮らしをしているかは、知らない人が多いのではないでしょうか。なにしろいつも地面の下にいる動物です。

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(20121224 千葉市若葉区)

モグラは地面の下15から40cmほどの深さで長大なトンネルを掘って暮らしています。この「モグラ塚」は、穴を掘ったり坑道を修復したりした際に土を地面に押し上げたあとなのです。開けた場所で「モグラ塚」をたどっていくと、地面の下でどんなふうにトンネルが伸びているのかわかる時があります。たまに自然観察会などで、このモグラ塚を木の枝とかで上から掘ってモグラに出会おうとする子供さんなどがいますが、それは大変難しいです。モグラのトンネルは総延長が100mを越えるからです。

実物のモグラを見たことがない方も多いことでしょう。千葉に住んでいるのは、中部地方以東に分布するアズマモグラです。よく成長すると体長15cmほど。目は退化しており、毛はビロード状です。よく「スコップのよう」と例えられるその手は、実際にはパンチングミットに爪をつけたようないかついものです。その掘削能力は凄まじいもので、私は以前、集水マスに落ちてもがいているモグラをすくい上げて地面に置いたら、五秒もかからず地下に消えてしまったのを見たことがあります。

「太陽に当たると死んでしまう」というのも迷信で、しばしば地表でも行動し、時には日光浴をすることもあるとか。道理で昔飼っていた猫がよくくわえてきたわけです。

肉食性で、餌はミミズなどの土壌動物。12時間絶食すると死んでしまうという大変な大食漢です。
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Category: 哺乳類

16:39 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

越冬中のアカシマサシガメ

2012.12.23(Sun)

松の丸太をばらしていたら、樹皮の下からこんなものが出てきました。

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(20121223 千葉市若葉区)

アカシマサシガメです。体長は1.2cmくらい。名前の通り赤と黒の縞模様の、肉食のカメムシです。ヨコヅナサシガメなどと違い、在来種です。動きはゆっくりとしていて、餌は主にヤスデだということです。成虫越冬の虫なので、冬はこうして樹皮の下なんかに隠れています。

この写真だとなんだか死んでるみたいに見えますが、ちゃんと生きています。別の丸太の樹皮の下に入れてやると、モゾモゾと奥の方へ入っていきました。

▽アカシマサシガメに関する過去の記事

アカシマサシガメ 2010.10.19

Category: 昆虫類・カメムシ目

19:02 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

トゲナナフシの死体

2012.12.17(Mon)

トゲナナフシは南方系の昆虫で、千葉県は分布の北限ともされています。「千葉県の保護上重要な野生生物 -千葉県レッドデータブック-動物編」2011年改訂版によりますと、県内では君津市、富津市からの記録がある、ということになっています。しかし、私は昨年袖ヶ浦市で成体を撮影していますし、今年に入ってから千葉市内でも撮影しています。そして、これは何も私が大発見をなしたということではなく、他の人もけっこう千葉市内で出会っているようで、ネット上で写真を見ることもできます。千葉市内にも間違いなくいるのです。

この日は農道の路上で、まだ新鮮な死体を見つけました。

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(20121216 千葉市若葉区)

ほんとうに命を終えたばかりのようです。トゲナナフシはかなり秋遅くまで見られますが、やはり南方系の昆虫。12月の寒さにはさすがに耐えられないようです。この昆虫はほとんど雌しかおらず(近年雄が発見されちょっとした騒ぎになりました)、もっぱら単為生殖で増えます。卵で越冬します。

※トゲナナフシ
千葉県レッドリスト・C(要保護生物)


▽トゲナナフシに関する過去の記事

トゲナナフシ 2011.11.9

Category: 昆虫類・ナナフシ目

19:05 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

アカネズミの死体

2012.12.16(Sun)

昨年の12月6日のブログ記事でもアカネズミの死体のことを取り上げています。それから1年と10日経ち、ほぼ全く同じ場所でまたアカネズミの死体に出会いました。

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(20121216 千葉市若葉区)

ぽつんと農道の路上にありました。近辺の林縁にはノスリの姿が多く見られました。もしかしたら彼らが落としたものかもしれません。

車に轢かれるとかわいそうなので路肩に寄せました。大きさはこのくらいです。

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(20121216 千葉市若葉区)

大変小さな生き物なのですが、その行動範囲は非常に広く、穴を掘り、地上を走り、木にも登りと森林の中で立体的に暮らしています。野外での寿命は1年くらいだということです。

※アカネズミ
千葉市レッドリスト・C(要保護生物)


▽アカネズミの関する過去の記事

アカネズミの死体 2011.12.6

Category: 哺乳類

18:15 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

セスジアカムカデ

2012.12.12(Wed)

足がたくさんあるから多足類。セスジアカムカデの足は、23対あります。

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(20121212 袖ヶ浦市)

北海道から南西諸島まで、幅広く生息している普通種です。体長は大きくても5、6cmほど。この写真の個体は3cmちょっとくらいです。別に、これが大きく成長してあの恐ろしいトビズムカデ(房総半島で「ハガチ」と呼んでるやつ)やなんかになるわけではありません。

普段は樹皮の下や落ち葉の下などで暮らしています。そのため眼は完全に退化しています。やはり毒性は持っているもののさほどではありません。

ちょっとびっくりするようなお話ですが、実は千葉県内にはなんと50種ものムカデが生息しているのだそうです。その中でもこのセスジアカムカデは、野外で比較的ふつうに出会う機会の多いムカデのひとつでしょう。

Category: 多足類

20:55 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

浅瀬で採餌するコガモ

2012.12.11(Tue)

蓮田の泥の中で採餌しているコガモを見つけました。



最初に出てくる綺麗な方が雄、あとから登場する方が雌です。細かく嘴を震わせ、植物質のものを濾しとって食べているようです。果たしてどのくらいの摂取効率があるのか、ノンストップでこの動きを続けていました。

コガモの採餌には、他にも水面から逆立ちする方法などがあり、またチャンスがあれば動物質のものも食べるようです。ハトに毛が生えたほどのサイズで名前の通り小さいけれど美しく、冬になって渡ってくるのを心待ちにしている方も多いことでしょう。私としては数年前、この鳥の羽根を某公共機関に持ち込んだのがきっかけで様々な素晴らしい方とのご縁ができるということになったので、こっそりと大恩のある鳥でもあります。もっとも持ち込んだ羽根は猛禽の食痕から拾ったものなので、持ち主は既にこの世にいないでしょうが・・・

夏期にはユーラシア大陸あるいは北米大陸の北部で繁殖しますが、国内でも本州、北海道の一部でごく少数が繁殖します。

▽コガモに関する過去の記事

コガモの逆立ち採餌 2011.2.1

コガモ 2011.1.8

コガモ@都川 2010.1.25

コガモ@坂月川 2009.12.10

カルガモ+コガモ 2008.4.4

Category: 鳥類

21:10 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

オオバンの羽ばたき

2012.12.06(Thu)

冬の訪れとともに、千葉市内のあちこちの池にオオバンがやってきています。

地上にいる時はこんな感じ。

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(20121206 千葉市若葉区)

漆黒に近い身体に白い嘴と額板、そして真っ赤な目。他の鳥とは間違いようのない姿ですね。名前に「オオ」のつかない、ふつうのバンとは違い、足の指は大きな水かきがついています。カモの仲間などとは異なり、指の間に膜が張っているのではなく、ひだ状のものがついていてちょっと異様な形状です。これは「弁足」といいます。

このように水かきが発達しているオオバンは、バンに比べてより水の中で過ごす時間が長く、潜水ができ、水中の餌をも摂ります。水面上で羽づくろいもします。

尾脂腺の脂を嘴で羽に塗りつけ、しかるのちにばたばたっと羽ばたきをして水跳ねをするスタイルはカモなんかと似ています。

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(20121206 千葉市若葉区)

水の跳ね方はなかなか豪快ですが、真っ黒い上に太っているのでどこかユーモラスです。じっと眺めていたら、なんだか「へたくそなくせに自分ではすごくうまいと思い込んでる指揮者」みたいに見えてきて、つい笑いそうになってしまいました。

※オオバン
千葉県レッドリスト・C(要保護生物)
千葉市レッドリスト・C(要保護生物)


▽オオバンに関する過去の記事

オオバンの採餌 2011.1.28

オオバン@泉自然公園 2009.12.6

オオバン 2008.11.21

Category: 鳥類

21:06 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

プロフィール

大島健夫

Author:大島健夫
1974年11月20日生まれ。千葉生まれ千葉育ち。美浜区在住。

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まで送っていただけると幸いです。

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