ホンサナエ

2013.05.31(Fri)

林縁の葉上に、何やら太短いサナエトンボがとまっています。ホンサナエの雌です。

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(20130531 千葉市若葉区)

北海道から九州まで広く分布しているトンボではありますが、近年個体数が減少しており、千葉県でも生息地はかなり限定されています。私の知る限り、千葉市ではこれ以前に記録は見当たりません。私自身、市内で出会うのは初めてです。

砂泥底の河川で幼虫が発生するトンボです。この写真の撮影場所付近を流れる川はコンクリートの三面張りで、流れも直線的です。その淀みのようなところから発生したのでしょうか。それともどこかから飛んできたのでしょうか・・・?

※ホンサナエ
千葉県レッドリスト・B(重要保護生物)
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Category: 昆虫類・トンボ目

15:12 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

田んぼで鳴くトウキョウダルマガエル

2013.05.30(Thu)

乾田化や水路の三面張り改修などの圃場整備、特定外来生物ウシガエルの爆発的な増加、汚染などの様々な要因により、かつては田んぼのカエルの代表的な存在であったトウキョウダルマガエルは、今では千葉市内では絶滅寸前と言ってもそうひどい間違いではないくらいのところまで減少してしまっています。

姿を見る機会も年々減っているのですが、この季節になると夜間、声を聴くことはあります。少し不思議ですが、ある一枚の田んぼにはかなり高密度であり、隣には全然いない、などということの多いカエルです。夜のうちにだいたいの場所を特定し、朝4時半から田んぼに張り込みをかけ、5時半に撮影できました。

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(20130530 千葉市若葉区)

トウキョウダルマガエルの雄は明確な縄張りを持ち、こうして水面で、頬の左右にある「鳴嚢」を大きく膨らませて鳴きながら雌を待つのです。体色や模様にはわりあい変化があり、この個体は体の中心を通る「背中線」がやや薄い色をしていますね。

実際の鳴き声と鳴き方は動画をご覧ください。



こうして見るとカエルが鳴くというのはかなり全身運動です。

※トウキョウダルマガエル
環境省レッドリスト・NT(準絶滅危惧)
千葉県レッドリスト・B(重要保護生物)
千葉市レッドリスト・A(最重要保護生物)


▽トウキョウダルマガエルに関する過去の記事

三面張り水路のトウキョウダルマガエル 2011.7.29

千葉市の両生類 2010.1.24

トウキョウダルマガエルのオタマジャクシ 2009.8.1

トウキョウダルマガエル 2009.6.19

Category: 両生類

21:43 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

テナガエビ

2013.05.23(Thu)

テナガエビは、その名の通り第二脚が長いエビです。

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(20130522 千葉市稲毛区)

特に成体の雄だと立派なもので、優に体長以上の長さになります。定規が写っている通り、この写真の個体は10cmほどですが、大きなものだと20cmにも達し、たいへん迫力があります。この長い腕は伊達についているわけではなく、獲物を捕獲したりするのに用いられます。テナガエビは肉食寄りの雑食なので、メダカやなんかと一緒の水槽に入れると、翌朝びっくり・・・なんてことになったりもします。

かつて東京湾に広く生息していたテナガエビも、現在ではその分布をすっかり限定的なものにしています。テナガエビには河口域で暮らし、幼生が海で成長する降海型と、完全な淡水でも繁殖できる陸封型とがあります。この写真の個体がいたのは海から2kmほど離れた地下水の池で、外見上他の水系とはつながっていません。しかし、陸封型がいないはずのモクズガニなんかも同じ池にいるところを見ると、ここにいるテナガエビもことによると陸封型ではなく、何らかの方法で海との往復ができるのかもしれません。

※テナガエビ
千葉県レッドリスト・D(一般保護生物)
千葉市レッドリスト・B(重要保護生物)

Category: エビ・カニ類

13:29 | Comment(2) | Trackback(-) | EDIT

オジロアシナガゾウムシ

2013.05.22(Wed)

オジロアシナガゾウムシは、体長1cm弱ほど。固そうないかつい体は白と黒のヴィヴィッドな体色をしており、林縁などでよくこうしてクズの茎にとまっています。

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(20130521 千葉市若葉区)

この虫はクズと不可分の暮らしをしており、こうしたクズの茎に傷をつけて卵を産み、幼虫は「虫こぶ」を作ってクズの中身を食べながら成長します。そして成虫になると今度はクズの葉を食べるのです。

動きは鈍く、武器も持っていません。茎にしがみつく力はたいへん強く、ちょっと引っ張ったくらいではとれません。それでも引きはがすと今度は「擬死」、死んだふりをします。そもそもこの黒と白の体色は、鳥の糞に擬態しているのだということです。

Category: 昆虫類・甲虫目

22:41 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

フタリシズカ

2013.05.21(Tue)

フタリシズカも、ヒトリシズカと同じくセンリョウ科の多年草です。ヒトリシズカよりも一ヶ月ほど遅れて、薄暗い林床などに白い花を咲かせます。

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(20130521 千葉市若葉区)

花茎が一本のヒトリシズカに対し、こちらは二本あるので「二人」静・・・という名づけとされることが多いですが、実際にはこの写真のように一本のもあるし、三本以上ある場合もあります。しかし、確かに二本のことが比較的多いです。

「二人静」という、吉野山を舞台にした能があります。若菜摘みの女に静御前が憑り、舞を舞い始めると、そこに静御前本人の霊も現れ、二人の静が並んで舞い始めるという筋です。憑られた菜摘み女も静、現れた霊も静。幽玄で不気味なビジョンに満ちた能です。

花茎が一本しかないこの写真の花は、どちらの静御前でしょうか?

※フタリシズカ
千葉市レッドリスト・C(要保護生物)

Category: 山野草

16:05 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

クロイトトンボの産卵・2013年

2013.05.20(Mon)

今年もクロイトトンボが見られる季節になりました。じっと目を凝らして池のスイレンを見つめると、葉の上にたくさんのトンボがいるのがわかります。

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(20130516 千葉市若葉区)

さらに見渡せば、あちこちでカップルが成立し、スイレンの葉に産卵している姿が見られます。

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(20130516 千葉市若葉区)

産卵はこうして連結状態で浮葉植物の葉や茎に行われ、時には雌が潜水状態になって行うこともあります。しかし、こうなるまでには雄同士の激しい縄張り争いがあり、また、交尾の真っ最中にもしばしば他の雄が雌を奪い取ろうとアタックしてきます。

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(20130516 千葉市若葉区)

トンボの繁殖行動は命がけのものです。力尽きた一頭が、スイレンの葉の上で息絶えていました。

▽クロイトトンボに関する過去の記事

クロイトトンボの連結産卵 2012.5.17

クロイトトンボ 2011.6.30

Category: 昆虫類・トンボ目

22:08 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

ヤマトシリアゲのタンデム交尾

2013.05.16(Thu)

房総半島でもっとも普通に見られるシリアゲムシ、ヤマトシリアゲは、雄が雌に食べ物を与え、雌が食べている間に交尾をするという習性をもっています。森の中でちょっとおかしな光景に出会いました。一枚の葉に二組のカップルが並んで交尾をしているのです。

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(20130514 袖ヶ浦市)

この場合の「餌」は、鳥の糞のようです。同じ食べ物で雌をくどいた雄が二匹いたということですね・・・。恐竜時代から姿を変えずに生き続けている太古の証人・シリアゲムシ。その交尾はたいへん静かで、ほとんど動きもないままこの形でずっと続きます。

※ヤマトシリアゲ
千葉県レッドリスト・D(一般保護生物)
千葉市レッドリスト・B(重要保護生物)


▽ヤマトシリアゲに関する過去の記事

ヤマトシリアゲの交尾 2010.5.25

ベッコウシリアゲ(♂) 2009.10.3

ベッコウシリアゲ(♀) 2009.9.25

ヤマトシリアゲ(♀) 2009.6.4

ヤマトシリアゲ 2008.7.9

アズマヒキガエルの上陸

2013.05.15(Wed)

谷津田の一番上のどんづまりの田んぼの、さらに一番奥の幅5mくらいの一角で、何やら黒い小さなものがピンピン跳ねています。

アズマヒキガエルの変態上陸です!

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(20130514 袖ヶ浦市)

ざっと500匹はいるでしょうか。成長すると体長10cmを越えるヒキガエルも、この段階ではまだ1cmくらいでしかありません。動画でご覧ください。



成長するとほとんど跳ねなくなるのですが、今のうちはまだよく跳ねます。一匹一匹を拡大するとこう。

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(20130514 袖ヶ浦市)

うーむ、すごくちっちゃいけど確かにヒキガエルの形をしています。このような仔ガエルの生存率はたいへん低く、1年生存率が3%くらいだとか。2、3年生き抜いて性成熟を迎えられるのはさらにわずかな個体です。よく庭なんかで、でーんと座っている大きなヒキガエルは、あれは実は厳しい生存競争を生き抜いてきた、運と実力を兼ね備えたヒキガエル界のスーパーエリートなのです。

※アズマヒキガエル
千葉県レッドリスト・C(要保護生物)
千葉市レッドリスト・C(要保護生物)


▽アズマヒキガエルに関する過去の記事

アズマヒキガエルの繁殖行動・2013年(2013.3.19)

アズマヒキガエルの繁殖行動(2012.4.5)

アズマヒキガエルの休眠(2011.6.2)

アズマヒキガエルの幼生が上陸間近(2011.5.19)

アズマヒキガエルの幼生(2011.4.26)

アズマヒキガエルの繁殖行動が最盛期(2011.3.30)

アズマヒキガエルの繁殖行動・2011年(2011.3.18)

アズマヒキガエル、ウシガエルに抱接する(2010.3.18)

産卵後のアズマヒキガエル(2010.3.16)

鹿島川沿いの田んぼにおけるカエルの卵塊(2010.3.13)

アズマヒキガエルの卵塊(2010.3.8)

アズマヒキガエル出現(2010.3.3)

千葉市の両生類(2010.1.24)

アズマヒキガエルの繁殖行動(2009.3.25)

アズマヒキガエルの午睡(2008.4.15)

アズマヒキガエル(2008.3.19)

Category: 両生類

18:56 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

オオニワゼキショウ

2013.05.14(Tue)

谷津田の林縁で、オオニワゼキショウが群生する一角を見つけました。

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(20130514 袖ヶ浦市)

白花のニワゼキショウに似た、淡いブルーの美しい花です。よく見ると外側の花弁より内側の花弁の方が小さくなっており、花弁の先端も尖っていて繊細な形状です。「大」がつくものの、背が高く果実が大きいだけで、花自体はふつうのニワゼキショウより小さいというまぎらわしい植物です。

やはりこれも北米原産の帰化植物。ニワゼキショウほどあちこちに広まらないのは、「草刈り」に耐性が低いという理由があるらしく、ここでも2mくらいの範囲にだけしょぼしょぼと生えていました。ニワゼキショウとは交雑もし、また分類学的な結論もはっきり出ていないそうで、今後種名が変ったりする可能性もあります。

Category: 山野草

23:39 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

カルガモの幼鳥

2013.05.13(Mon)

カルガモは4月~7月くらいに一夫一妻で子育てをします。都会ですとよく「〇〇の池のカルガモ一家が引越し」とか「××でかわいい雛鳥が」とかいう程度のことでニュースになりますが、田舎に住んでおりますとこの時期によく水辺でそんなような光景を見かけます。

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(20130513 千葉市若葉区)

川の対岸で、4羽が水に入っていくところ。確かにニュースバリューありげと言うか、実にかわいらしい姿です。写ってませんが少し先に親鳥がいます。このあと、幼鳥は秋ぐらいに飛べるようになります。そして北の国へ旅立っていく・・・というのはウソで、留鳥ですのでずーっと千葉にいます。

▽カルガモに関する過去の記事

カルガモの羽づくろい 2010.9.15

カルガモの食事 2010.1.20

カルガモ@泉自然公園 2010.1.1

カルガモ+コガモ 2008.4.4

Category: 鳥類

20:01 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

ホソミオツネントンボの産卵

2013.05.10(Fri)

水が張られ、田植えの済んだ田んぼの上を、青や水色のマッチ棒のようなものがふわふわと飛んでいます。ホソミオツネントンボです。青いのは雄、薄い水色なのは雌です。成虫で越冬し、暖かくなったので繁殖行動に移っているのです。

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(20130509 千葉市若葉区)

連結産卵中のカップルもあちこちにいます。ホソミオツネントンボは湿地などの、水面上に突き出た植物体にこうして産卵するトンボなのですから、田んぼ万歳です。

卵は約50日で孵化し、夏に羽化した成虫は茶色をしています。一冬越冬して翌年の春が来ると鮮やかな青や水色になり、繁殖行動を行うのです。

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(20130509 千葉市若葉区)

細くて美しくても立派な肉食昆虫。この雄は何かユスリカのようなものを食べていました。

※ホソミオツネントンボ
千葉市レッドリスト・B(重要保護生物)


▽ホソミオツネントンボに関する過去の記事

越冬明けのホソミオツネントンボ 2013.3.31

ホソミオツネントンボの未成熟個体 2010.7.9

ホソミオツネントンボ 2009.5.7

Category: 昆虫類・トンボ目

11:21 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

水路に集まるシュレーゲルアオガエル・2013年

2013.05.09(Thu)

例年、この季節になると谷津田の水路にシュレーゲルアオガエルが集まってきて、日中は壁にへばりついている姿が見られます。夜になったら田んぼへ行って繁殖行動を始めようというつもりなのです。

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(20130508 千葉市若葉区)

シュレーゲルだけでなく、無数のニホンアマガエル、

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(20130508 千葉市若葉区)

そして、カエルのいるところヤマカガシあり。

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(20130508 千葉市若葉区)

実のところ、こうしたコンクリート三面張りの水路は、トウキョウダルマガエルやニホンアカガエルにとっては一度落ちたらなかなか這い上がれない、死を呼ぶ罠ともなります。上記二種のカエルが加速度的に減少しているのは、こうした三面張り水路により田んぼと陸地が分断されてしまっているという部分も大きいのです。しかし、シュレーゲルアオガエルやニホンアマガエルのように指に吸盤があり、垂直面を這い上がることのできるカエルたちだけが、こうした現代の田んぼの構造に適応することができるのです。。

※シュレーゲルアオガエル
千葉県レッドリスト・D(一般保護生物)
千葉市レッドリスト・C(要保護生物)


▽シュレーゲルアオガエルに関する過去の記事

水路のシュレーゲルアオガエル 2012.5.8

シュレーゲルアオガエル、水路に集まる 2011.5.14

路上で寝るシュレーゲルアオガエル 2010.11.13

シュレーゲルアオガエルの幼体 2010.8.28

斑紋のあるシュレーゲルアオガエル 2010.8.23

やっぱりシュレーゲルアオガエル 2010.8.20

シュレーゲルアオガエルとニホンアマガエルの幼体の区別 2010.7.7

シュレーゲルアオガエルのオタマジャクシ 2010.6.4

シュレーゲルアオガエル・2010年初目撃 2010.5.28

千葉市の両生類 2010.1.24

シュレーゲルアオガエル・2009コレクション 2009.12.31

シュレーゲルアオガエル@いずみの森 2009.11.11

路上のシュレーゲルアオガエル 2009.10.23

台風前夜のシュレーゲルアオガエル 2009.8.31

シュレーゲルアオガエルの昼寝 2009.7.28

ミカンの木のシュレーゲルアオガエル 2009.7.26

シュレーゲルアオガエルの上陸 2009.6.30

シュレーゲルアオガエル・今年初目撃 2009.5.24

シュレーゲルアオガエルの幼体・その2 2008.8.31

シュレーゲルアオガエルの幼体 2008.7.29

ツバキの木のシュレーゲルアオガエル 2008.7.19

窓ガラスのシュレーゲルアオガエル 2008.7.8

バラの葉のシュレーゲルアオガエル 2008.5.31

Category: 両生類

12:00 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

ニホンカワトンボ・2013年

2013.05.08(Wed)

初夏の小川や湧水のある谷津田では、ニホンカワトンボに出会うのは楽しみのひとつです。透明翅型、淡橙色翅型、橙色翅型、各種のカワトンボが水路の上を行き来する光景は、生きた湧水環境が保存されているからこそのものです。

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(20130508 千葉市若葉区)

この水路はコンクリートの三面張りで挺水植物も少なく、一見ヤゴの生育に適しているとは思えませんが、毎年まとまった数のカワトンボが発生します。上の写真のようにのんびり植物上などにとまっているように見えるのは縄張りの監視、流れに沿って優雅に飛んでいるように見えるのはパトロールで、優雅に見えても彼らは彼らの都合の中で必死です。何しろ4月後半から5月に羽化し、梅雨の頃までには死んでしまうのですから無駄な時間などありません。

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(20130508 千葉市若葉区)

交尾行動中のカップルがいました。翅に赤い紋があるのが雄、白い紋があるのが雌です。カワトンボの交尾は日中に行われ、見事なハート形を描きます。

※ニホンカワトンボ
千葉市レッドリスト・C(要保護生物)


▽ニホンカワトンボに関する過去の記事

ニホンカワトンボの交尾 2012.5.30

ニホンカワトンボ・2012年 2012.5.9

ニホンカワトンボのヤゴ 2011.9.26

ニホンカワトンボの未成熟個体 2010.4.24

ニホンカワトンボのいろいろ 2009.5.17

ニホンカワトンボ 2009.5.1

Category: 昆虫類・トンボ目

18:28 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

アトモンサビカミキリ

2013.05.07(Tue)

生き物ブログを始めて5年。「もう身の回りの昆虫やなんかはだいたいコンプリートしたんじゃないですか?」と言われることもあります。けれど実際のところ、全然そんなことはありません。毎年大量に「・・・なんだこれ?」というようなのに出会う上、たくさんいるけどまだ紹介していない種はいくらでもあるのです。

そんなわけで、本日はアトモンサビカミキリさんが初登場です。建物の壁に立てかけてあった脚立にくっついていました。

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(20130503 千葉市若葉区)

体長は1cm弱。これのそっくりさんで「アトジロサビカミキリ」というのがいますが、そちらは鞘翅の白い模様がより大きいです。

様々な広葉樹の枯れた樹皮を食べて暮らしています。倒木や、薪を積んであるところでもよく見つかります。

Category: 昆虫類・甲虫目

10:53 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

マツバウンラン

2013.05.06(Mon)

マツバウンランは、ちょっと古い図鑑には載っていなかったりする、比較的新しい帰化植物です。北米原産で、日本で最初に確認されたのが1941年に京都でのこと、その後1980年代には関東に進出し、今もじりじりと北進を続けているようです。

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(20130502 千葉市若葉区)

葉っぱがマツ、花がウンランに似ているというのでこの名前がついています。ちなみにウンラン、マツバウンランともランの仲間ではなく、ゴマノハグサ科です。

縦にすーっと伸びた茎、薄紫色の花はなかなか美しく、私も初めてこの植物を見た時は手持ちの図鑑を引っくり返し、先に述べたような理由でなかなか種名を知ることができずやきもきした思い出があります。

Category: 山野草

17:32 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

ギンラン・2013年

2013.05.03(Fri)

林床でキンラン、ギンランの花が咲くのを見ると、初夏だという感じがします。ギンランはキンランに比べずっと小さく、よく成長しても最大で高さ30cmほど、それも千葉市ではそんなに大きいのは見たことがなく、せいぜい10数cm程度にしかなりません。

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(20130502 千葉市若葉区)

花も完全には開かず半開きにしかならないのですが、そのたおやかな美しさは得難いものがあります。少しでも多くの人の目に届けばと思い毎年書いていますが、これら野生ランの減少の大きな原因は、すべからく鑑賞目的による採掘です。そして、その採掘は無意味なのです。キンランもギンランも、家庭ではまず栽培することができないのです。例えその道のプロが育てても2年、3年とは続かず枯れてしまうのです。お店で「誰でも育てられますよ」などと言う人がいたら、その人は間違いなく、無知な素人をだまして商売する嘘つきなのです。誰が何と言おうとそれが厳然たる科学的事実なのです。菌と共生しているこれら野生ランの生育に適切な環境は、人為的に作り出すことが極めて困難なのです。

※ギンラン
千葉県レッドリスト・C(要保護生物)
千葉市レッドリスト・A(最重要保護生物)


▽ギンランに関する過去の記事

ギンラン 2011.5.8

Category: 山野草

11:47 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

トラフババヤスデ

2013.05.02(Thu)

ヤスデはしばしば、ムカデと一緒くたにされて恐れられたり嫌われたりしますが、実のところムカデ類とヤスデ類の形態はけっこう異なっています。

ヤスデには、ムカデのような毒牙はなく、噛みつくこともありません。そもそもムカデが小動物を襲って食べているのに対し、ヤスデは腐りかけた落葉などを食べているのですから、毒牙などあろうはずがないのです。生態系の中でムカデは捕食者、ヤスデは分解者なのです。

また、ムカデには体節一つにつき一対の脚が生えていますが、ヤスデには二対生えています。ヤスデというのは世界でももっとも脚の多い生き物で、北米にはなんと750本もの脚をもつ種が知られています。

そんなわけで、大量に発生したキシャヤスデが群で線路を横断して列車を止めてしまった・・・というような特殊な場合を除き、ヤスデというのは基本的には人間にとって全く無害な生き物なわけです。むしろ先に述べたように分解者として豊かな森林土壌を形成する役目を担っております。かっこうが気持ち悪いからといって殺虫剤を賭けたりしないであげてください。

このトラフババヤスデは、千葉と茨城でしか記録されていない、全国的に見るとちょっぴり珍しいヤスデです。

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(20130502 千葉市若葉区)

・・・写真右側が頭です。

体長は3.5cmあまり。なかなか堂々とした姿です。ゆっくりとした動きで、林床の落葉の中へと消えていきました。

※トラフババヤスデ
千葉県レッドリスト・A(最重要保護生物)
千葉市レッドリスト・A(最重要保護生物)

Category: 多足類

21:44 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

プロフィール

大島健夫

Author:大島健夫
1974年11月20日生まれ。千葉生まれ千葉育ち。美浜区在住。

記述の中に間違いや誤解を見つけた方、またそれ以外にも何かございましたら、どうか
inaka_jikan@yahoo.co.jp
まで送っていただけると幸いです。

大島健夫公式サイト

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