ナガコガネグモの雌雄

2014.08.31(Sun)

立派なナガコガネグモの網の上のほうに、なんだかちっぽけなのがいます。

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(20140831 千葉市若葉区)

実はこれが、雄のナガコガネグモです。虎パンツみたいな柄の堂々とした雌に比べ、大きさは3分の1以下、模様もぐっと地味です。

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(20140831 千葉市若葉区)

これだとなんだか居候しているように見えますが、実は本当に居候しているのです。雄は成熟すると自分では網を張らず、こうして雌の巣にやってきて隅っこに住むのです。

なんでそんなことをするかというともちろん繁殖のためで、うらやましいヒモ生活のように思えますが、自然はそんなに甘くありません。雌はしょっちゅう雄を食べてしまうので、交尾は命がけです。男の人は想像してみてください。身長が5メートルくらいある、気の荒い食人癖のある女の人と一室に同居し、「あたし、おなかへった」なんて言われながら暮らす毎日を・・・

▽ナガコガネグモに関する過去の記事

ナガコガネグモ、カトリヤンマを捕食する 2011.10.7

ナガコガネグモ 2008.8.14

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(2014/08/20)
大島 健夫

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Category: 鋏角類

22:16 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

ハマベアワフキ

2014.08.26(Tue)

「浜辺」アワフキといっても、海のそばにばっかりいるわけではありません。確かに海岸の草むらにもいますが、内陸の草むらでも見つかります。

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(20140825 袖ヶ浦市)

アワフキムシはカメムシ目の昆虫で、セミにわりと近い仲間です。幼虫は植物の茎に口を突き刺して汁を吸って生きており、自分の排泄物で泡状の巣を作り、その中で暮らすという習性を持っています。ハマベアワフキは体長1cmほど。イネ科植物で発生し、春から秋まで成虫を見ることができます。

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Category: 昆虫類・カメムシ目

23:18 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

セスジツユムシ(♂)の褐色型

2014.08.25(Mon)

セスジツユムシは、同じ仲間で姿のよく似たツユムシと比べると遅い時期に成虫が出現し、夏が終わりに近づいた頃から姿を見せ始めます。ですので、これが出てくるとそろそろ秋も近いという感じがしてきます。

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(20140825 袖ヶ浦市)

セスジツユムシの雄の背中にはこのように、色の濃いはっきりとした筋が入っています。従って「背筋」ツユムシというわけです。だいたいは緑色をしているのですが、これはちょっと珍しい褐色型。ちょっぴり得した気分です。

▽セスジツユムシに関する過去の記事

セスジツユムシ 2009.10.24

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Category: 昆虫類・バッタ目

22:14 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

アシダカグモを裏から見ると・・・

2014.08.21(Thu)

さて、この写真、なんだかわかりますでしょうか。

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(20140814 千葉市若葉区)

Facebookにのせてみたら「フェイスハガー!」「エイリアン!」など様々なコメントがついたこれ、引いてみるとこうなのでした。

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(20140814 千葉市若葉区)

夜、うちのガラス戸の外側にいたアシダカグモを、フラッシュを焚いて家の中から写したの図です。こうやって脚が生えてるんですね(その脚が一本欠損しています)。ソファーや、その上に毛布などが写り込んでいますが気にしないでください。日頃背中側しか見ないアシダカグモ。こうして腹側から接写すると、ほんとうにSF的な迫力があります。見慣れている生き物でも、ちょいと角度を変えるとなかなか凄まじいものです。

▽アシダカグモに関する過去の記事

アシダカグモの幼体 2010.9.13

アシダカグモ 2010.5.10

アシダカグモ 2008.6.19

***

突然ですが、マイナビさまからお話を頂き、Amazon Kindleストアにて生き物に関する電子書籍を刊行いたしました。

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これまでこのブログに掲載してきた記事をベースに、ふつうの図鑑や解説書とは違った切り口で里山の生き物たちの魅力を伝えようというシリーズの第一弾です。今回は12種類の動植物について、「なぜその生き物にそのような名前がついているのか?という観点から」書き下ろしています。もちろん写真つきです。普段は気にすることがない小さな生き物たちの名前に隠されたエピソードをお楽しみいただければ嬉しいです。

今回取り上げた生き物と、それぞれのサブタイトルはこのようになっております。

シュレーゲルアオガエル ~なぜ日本固有種が洋風な名前なのか~
プライヤシリアゲ ~生き物好きのサラリーマンの偉大な業績~
ゴイサギ ~天皇から賜った位階~
スズメノヤリ ~小さいものはすなわち雀~
ダイミョウセセリ ~平伏しているのか、そうでないのか?~
ツクツクボウシ ~命を燃やす声~
ショウリョウバッタ ~あの世から来たバッタ~
ネムノキ ~夜になれば、抱き合って寝る~
ヒトリシズカ ~敗者を愛した女の運命~
ビンズイ ~その時、そう聴こえた~
マユタテアカネ ~お嬢様の顔には最後まで~
コシアキトンボ ~異名のデパート~


Amazon Kindle書籍の買い方と読み方はこちらをご参照くださいませ。

生き物の世界を通じて知り合った全ての皆様に深く感謝いたします。ご一読を賜ることができましたら、心より幸いに思います。

大島健夫・拝

Category: 鋏角類

22:09 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

アメリカザリガニの死骸に集まるシマゲンゴロウetc.

2014.08.13(Wed)

谷津田の土水路。アメリカザリガニの死骸に様々な水生生物が群がります。



一番よく目立つのはシマゲンゴロウ、それにヒメゲンゴロウもいます。動画には映っていませんがコシマゲンゴロウの姿も見られました。そして大量のカワニナが死骸にとりついています。生きている時はこうした場所での生態系のピラミッドの上のほうにいるザリガニも、命がなくなればみんなのタンパク源です。こうした水生生物の豊富な環境では、動物の死骸はあっという間に分解されてゆきます。野生の生物にとっては、死ぬこともまた、生態系の中で自らの価値を発揮する大きな行為なのです。

※シマゲンゴロウ
千葉県RDB・D(一般保護生物)
千葉市RDB・B(重要保護生物)


▽シマゲンゴロウに関する過去の記事

シマゲンゴロウの幼虫 2014.6.11

シマゲンゴロウ 2011.9.15

Category: 昆虫類・甲虫目

22:46 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

アカハネナガウンカ

2014.08.12(Tue)

名前の通りに真っ赤な体をしていて、翅がとても長いアカハネナガウンカ。体長は約4mmくらいです。

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(20140811 袖ヶ浦市)

ススキのようなイネ科植物の汁を吸って生活しており、比較的湿った場所でよく見られます。ここでは池のそばのガマやアシの茂みの中にたくさんおりました。白い大きな目がちょっとユーモラスです。どことなくアブラムシの有翅型のような姿をしていますね。

Category: 昆虫類・カメムシ目

22:40 | Comment(2) | Trackback(-) | EDIT

ツノトンボ

2014.08.11(Mon)

ツノトンボといっても、トンボの仲間ではありません。アミメカゲロウ目の昆虫であり、その角のような触角は確かによく見ればトンボのものではないことがわかります。

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(20140811 袖ヶ浦市)

ススキ原や林縁の草むらのようなところに生息する昆虫です。小昆虫を捕食する肉食です。翅を拡げると7cmくらいありますから、けっこうなサイズ感です。このように赤っぽいのは雄で、雌はもっと黄色い姿をしています。千葉県内には広く生息していると考えられていますが、その個体数は決して多くないようです。

※ツノトンボ
千葉県RDB・C(要保護生物)
千葉市RDB・C(要保護生物)

イノシシの下顎骨

2014.08.10(Sun)

何の前触れもなく、河原の石の間に、ぽつんとイノシシの下顎骨がありました。

20140810.jpg 201408101.jpg
(20140809 富津市)

牙も小さく、どうもまだ若い雌のもののように思われます。そう新しいものではないようで肉や脂は全く残っておらず、歯もかなり欠けています。他の部位の骨はどこにも見当たりません。現場は川の流れが大きくカーブした突き当りです。上流から流れてきたのでしょう。自然死かもしれませんし、または猟師さんが駆除して解体したものの残りかもしれません。近辺には箱罠が散見されました。

丁重に合掌して持ち帰り、現在、私の家で綺麗に洗って乾かし中です。

▽イノシシに関する過去の記事

センサーカメラに映ったイノシシ 2014.1.31

Category: 哺乳類

21:02 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

カジカガエルの幼体

2014.08.08(Fri)

猛暑真っ盛りです。6月末にカジカガエルに出会った河原を再訪すると、変態上陸を果たしたかわいらしい幼体が石の間にたくさん跳ねていました。

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(20140807 富津市)

長い指、その指先の大きな吸盤など、アオガエルによく似ています。カジカガエルはアオガエル科なのです。この指と吸盤を生かしてどこにでもぺたぺたと登ることができます。

カジカガエルのオタマジャクシは渓流の、それでいながら水の流れの早くない場所、すなわち流れがカーブして緩やかになっているところや石に囲まれた水たまりのようなところで成長します。このため河川工事やダム建設に弱く、現在、県内における生息地は、千葉県レッドデータブック動物編の記述に従えば「ダムの上流で適当な早瀬のある渓流」に限定されつつあるのです。

※カジカガエル
千葉県RDB・B(重要保護生物)


▽カジカガエルに関する過去の記事

カジカガエル 2014.6.27

Category: 両生類

11:39 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

ドウガネブイブイ

2014.08.05(Tue)

ドウガネブイブイは、体長2cmを越えるかなり大きなコガネムシです。

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(20140801 鴨川市)

成虫は様々な植物の葉を食べ、幼虫は根を食べるので、果樹や野菜の害虫としても知られています。何とも変てこな響きの名前がついていますが、ドウガネというのは「銅金」でその体色を表し、「ブイブイ」というのは要するにこのような虫がブンブン音を立てて飛んでいる様子を表しています。カナブンの「ブン」というのもこれと同じです。

しかしこのドウガネブイブイ、こと関東地方では、近年あまり「ブイブイ言わせる」というわけにはいかなくなってきています。地球温暖化に伴い、かつては西日本でしか見られなかった近縁のアオドウガネが東進・北進を続けており、それとの競争に徐々に敗れつつあるからです。

Category: 昆虫類・甲虫目

22:33 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

ジャコウアゲハ(夏型・雌)

2014.08.04(Mon)

縁あって8月1日から3日まで、コヅカ・アートフェスティバルに参加させて頂いておりました。

私はポエトリーリーディングを行っていたのですが、会場であるコヅカの森は私みたいな人間からすると宝の山のように見えるところ。ちょっと間があるとうろうろしてしまい、生き物の写真など撮ってしまうわけです。

ジャコウアゲハがたいへんに豊富でした。

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(20140801 鴨川市)

黒い雄に対し、ジャコウアゲハの雌は金色がかった灰色をしています。また、夏に発生するものは春型に比べ赤い部分の色が薄いです。

ジャコウアゲハの「麝香」というのは、雄が実際にそのような匂いの物質を分泌するところに由来しています。インターネットがずいぶん発達し、姿や声は検索すれば見ることができますが、匂いばっかりはいくら検索しても実際に嗅ぐことはできませんね。

このジャコウアゲハ、幼虫の食草はウマノスズクサです。

このウマノスズクサには毒があり、それを食べて成長するジャコウアゲハもまた、体内に毒を蓄積し有毒生物となっており、そのことで鳥などから身を守っています。このためアゲハモドキやオナガアゲハなどは、水からは無毒でありながらジャコウアゲハに似た姿となることで毒があるように見せかけ、捕食者の目をくらまそうとしています。このブログでも何度か取り上げた、例の「ベイツ型擬態」というやつです。

Category: 昆虫類・チョウ目

22:59 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

プロフィール

大島健夫

Author:大島健夫
1974年11月20日生まれ。千葉生まれ千葉育ち。美浜区在住。

記述の中に間違いや誤解を見つけた方、またそれ以外にも何かございましたら、どうか
inaka_jikan@yahoo.co.jp
まで送っていただけると幸いです。

大島健夫公式サイト

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