ミカドアゲハの吸水

2015.12.25(Fri)

チェンマイで出会った生き物シリーズ、第八弾です。陽光照りつける寺院の境内で、水を撒いたアスファルトに、アオスジアゲハに似た美しいチョウが来て吸水していました。

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(20151213 タイ)

ミカドアゲハです。恥ずかしいことですが、もともと千葉に住む生き物しか見て来なかった上、昆虫のことを体系だって勉強したわけではない私は、実はミカドアゲハを知りませんでした。Facebookで知人にご教示頂いて種名がわかった次第です。ミカドアゲハは南アジアのみならず、西日本にも分布しています。名前の「ミカド」というのはこれすなわち明治天皇のことで、発見者であるイギリス人の昆虫学者L.H.リーチ氏がこのチョウを時の明治天皇に献名したことに由来しています。

動画に撮ってみました。



昔から、人間が死ぬ時にはお花畑や美しいチョウが見えると言います。私の身近な人たちも数名、亡くなる前にやはりそれを見たそうです。もし仏教の世界に極楽というものがあるなら、仏教はインドで発祥したものですから、そこに咲いている花や飛んでいるチョウは、やはり南アジアのものなのかもしれないと、このミカドアゲハの吸水を見ながらタイの寺院でそんなことを考えた私でした。

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Category: 昆虫類・チョウ目

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ホオジロシマリス

2015.12.24(Thu)

チェンマイで出会った生き物シリーズの第七弾です。ちょっと大通りから外れた閑静な路地を歩いていると、何かトカゲのようなものがちょろちょろと視界の隅を横切りました。

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(20151213 タイ)

ホオジロシマリスです!おそらくヒマラヤホオジロシマリスでしょう。ホオジロシマリスの仲間はホオジロシマリス属で、シマリス属とはちょっと系統が異なるリスです。ややっこしいですね。名前の通り、顔の両サイドを白い縞が走っています。大きさは、先に紹介したフィンレイソンリスの半分くらいしかなく、非常にかわいらしいものがあります。

木から塀を伝ってすばしっこく地面に降りてきます。どうやら塀際に落ちていた(ここには食堂があります)ごはんつぶを狙っていたようで、さっと手を伸ばしてつかみとったりもします。

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(20151213 タイ)

通行人が通りかかるたびに樹を駆け上がったり、

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(20151213 タイ)

また駆け下りてごはんつぶにアクセスしたりと繰り返します。

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(20151213 タイ)

私が店の前でじっとしているのを見て、店のおばちゃんが様子を見に来ましたが、リスを指さすと「あ、あれね」という感じでにっこりその場が収まりました。チェンマイの街中で出会った、これが2種類めのリスでした。

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Category: 哺乳類

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カノコバト

2015.12.23(Wed)

チェンマイで出会った生き物シリーズの第六弾です。チェンマイにはたくさんのカワラバトがいましたが、このキジバトに似たスマートなハトの姿もよく目につきました。カノコバトです。

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(201501213 タイ)

南アジアに広く分布するハトで、日本では西表島や石垣島で偶発的に観察された記録があります。飼育下から逃げ出したものが北米やオーストラリアでも広く野生化しています。首の後ろにある、黒地に白の点々模様が「鹿子」の名の由来です。そして写真のハトの、嘴の先が白くもわもわしているのは・・・単にごはんつぶの塊をくわえているからですね。

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Category: 鳥類

22:31 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

キシタカザリシロチョウ

2015.12.22(Tue)

チェンマイで出会った生き物シリーズ第五弾は、キシタカザリシロチョウです。

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(20151213 タイ)

カザリシロチョウの仲間というのは南アジアからオーストラリアにかけて分布しており、日本にはいません。黄色、赤、黒、白の取り合わせがいかにも熱帯のチョウ、という感じがしますね(翅の表は白黒でわりと地味です)。こんなに派手でもシロチョウ亜科シロチョウ族で、モンシロチョウなどのそんなに遠くない親戚にあたるのです。

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Category: 昆虫類・チョウ目

17:22 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

オジギソウ

2015.12.21(Mon)

チェンマイで出会った生き物シリーズの第四弾は、オジギソウです。

オジギソウは南米原産の植物ですが世界中に拡散しており、日本でも暖かい地域ではおおいに野生化しています。名前の由来は、触れると葉が閉じるところ。動画に撮ってみました。



・・・何もタイまで来てこんなことしなくたっていいのではという声も耳に入るような気がしますが、お濠端に生えていたのでつい遊んでしまいました。ちなみに花はこうです。

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(20151211 タイ)

葉っぱが似ていることが示す通りネムノキの仲間で、これもまた夜になると葉が閉じる「就眠運動」も行います。オジギソウが刺激にあって葉を閉じたり開いたりするのは、筋肉があるわけではなく、内部の「水」を移動させるためです。ではそれを一体何のためにやるのか、という話になると、これがまだ実は完全に解明されたわけではないようで、こうしたよく知られている植物であっても謎は無限に広がっているのですね。

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Category: 山野草

22:55 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

タテハモドキ

2015.12.19(Sat)

チェンマイで出会った生き物の第三弾は、タテハモドキです。街を囲むお濠に沿ってひらひら飛んだり、植物にとまったりしていました。

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(20151211 タイ)

「もどき」なんていう名前がついていても、立派なタテハチョウ科です。目玉模様が実に鮮やか。アシナガバチと喧嘩しているところも見られました。

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(20151211 タイ)

地球温暖化とともに分布を北へ北へと拡げており、日本でも南西諸島のみならず九州全域にその生息域を展開し、本州や四国でも記録が増えてきています。ナガサキアゲハの例などからして、いずれ、房総半島でもその姿を見るようになる日が来るのかもしれません。

☆☆☆

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Category: 昆虫類・チョウ目

16:45 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

インドハッカ

2015.12.18(Fri)

チェンマイで出会った生き物の第二弾です。この鳥もたくさんいましたね。インドハッカです。

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(20151211 タイ)

ムクドリ科の鳥で、形も大きさも動きもムクドリによく似ています。雑食性で、食べ物屋さんの表でごはんつぶに群がったりもします。

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(20151213 タイ)

元来は東南アジアから中東にかけて分布する鳥ですが、近年、世界中に人為的に拡がっており、IUCN(国際自然保護連合)が定める、世界の侵略的外来種ワースト100にも入っています。日本国内でも飼育下から逃げ出した個体が繁殖した記録があります。黒地にレモンイエローの顔はなかなか可愛いんですけどね。

Category: 鳥類

10:42 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

フィンレイソンリス

2015.12.17(Thu)

この10日から14日まで、タイ北部のチェンマイに滞在しておりました。

12月、しかも標高1000mとは言え、やはり日中は30℃近くになります。日陰を求めて寺院の境内で涼んでおりますと、誰かに見られているような感じがします。気配がする方を見上げると・・・

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(20151211 タイ)

リスでした。東南アジアに広く分布する、ハイガシラリス属のフィンレイソンリスです。系統的には、日本でも野生化しているタイワンリスの親類にあたります。体長も尾長も20cm少々。尻尾はふさふさしているので、実際のサイズより大きく見えます。

おおリスだわい、と軽く感動しておりましたが、あちこち歩き回るうち、街中にけっこうたくさんおり、たまに電線を走り回ったさえしているのがわかりました。毛色にもいろいろな個体間の変異があり、

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(20151211 タイ)

このように赤茶色の個体もいます。13日に立ち寄った寺院では、木の枝に果物籠を引っかけて餌付けしていました。

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(20151213 タイ)

動画でも撮ってみました。リスの食べこぼしは、下でハトが待っていてつつくという寸法です。



かわいらしいけれど、日本国内では特定外来生物に指定されており、無許可で飼ったりはできません。チェンマイでは他の種類のリスも観察できたのですが、一番多かったのはこのフィンレイソンリスでした。明日からもしばらく、チェンマイで出会った動物たちを紹介していきたいと思います。

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Category: 哺乳類

21:00 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

夜間、センサーカメラに映ったタヌキ

2015.12.09(Wed)

一ヶ月以上も更新が滞ってしまい、まことに失礼いたしました。11月をすっ飛ばして、12月最初の更新となります。

この12月6日は、鴨川市内某所でネイチャーガイド任務だったのですが、その前夜、山中にセンサーカメラをセットしてみました。かねてから動物調査をさせて頂いております、上総自然学校のスタッフの方からお借りしたものであります。上総自然学校では、その管理下の谷津田で数ヶ所に常時カメラを設置し、動物の行動を記録しており、まことに興味深いデータが浮かび上がってきております。

動物が通りそうなところに仕掛けたとはいえ、たった一晩で何か映るかどうか、若干の不安も残りましたが、蓋を開けてみるとこんな映像が撮れておりました。元来は20秒ずつ4本の映像であったものを繋ぎ合せたものです。



実に立派な冬毛のタヌキです。前の日に現場の管理をしていらっしゃる方がタヌキを見たそうなので、おそらく同じ個体か、その家族でしょう。カメラが気になるらしく、行ったり来たり、しきりに匂いを嗅いだりしています。

今後、この場所でも定点観測を続けてゆく予定です。人間の近くに生息する里山の動物たちも、日中は足跡や糞、食痕などによってしかその存在を窺うことはできません。しかし、里山と言えど昼と夜とは別の顔があり、例えばイノシシなど、昼は人間が近づくと逃げますが夜はすぐそばまで近寄ってきたりもします。この場所でどのような動物がどのように行動しているのか。今後時間をかけてじっくりデータを集めてゆきたいと思います。

▽タヌキに関する過去の記事
タヌキの足跡 2012.11.9

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Category: 哺乳類

19:30 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

プロフィール

大島健夫

Author:大島健夫
1974年11月20日生まれ。千葉生まれ千葉育ち。美浜区在住。

記述の中に間違いや誤解を見つけた方、またそれ以外にも何かございましたら、どうか
inaka_jikan@yahoo.co.jp
まで送っていただけると幸いです。

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