タモロコ

2016.04.29(Fri)

タモロコもまた、房総半島ではモツゴなどと並んで、十把ひとからげのように「クチボソ」と呼ばれる魚のひとつです。しかし、モツゴよりも顔が丸く、また口ひげがありますので、よく見れば区別できます。

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(20160428 袖ヶ浦市)

また、池や、河川でも流れの緩い場所を好むモツゴに対し、タモロコは比較的、流れの速いところでもよく見かけます。この個体もわりあい流れの速いところでつかまえました。

千葉県におけるタモロコは、自然分布ではなく戦前・戦中に人為的に放流されたものの子孫であるとされることが多い一方、いやそうではない、それ以前から生息していたのだという説もあり、その素性は謎めいています。いずれにせよ、ご多分に漏れずこの魚も、圃場整備による田んぼと河川との分断、河川改修、汚染その他により減少していることは確かで、我々の少年時代のように、そこらへんの用水路でテキトーに遊んでいれば網にかかるであろう魚ではなくなりつつあります。もっとも、そこらへんの用水路でテキトーに遊んでいる子供自体、ご存知のように今では様々な要因により絶滅しつつあるのですが・・・。

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23:07 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

ヒメアメンボの交尾

2016.04.25(Mon)

日に日にあたたかくなってきましたね。午後の陽射しを浴びて、公園の池で、ヒメアメンボのカップルがたくさん誕生していました。

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(20160425 千葉市中央区)

千葉でもっとも普通に見られるアメンボ・ヒメアメンボは体長1cmくらいしかないのですが、こういう交尾中のカップルは、遠くから見てもわりとすぐにわかります。「なんか脚の数が多いような気がする」からです。

こうして交尾がうまいこといくと水草などに産卵し、孵化した幼虫はだいたい梅雨前に羽化して成虫となり、そのまま越冬して翌春、繁殖行動を行います。つまり、このカップルはどちらも昨年生まれということになります。さて、どのような人生というか虫生を送ってきたのでしょうかね。

▽ヒメアメンボに関する過去の記事
ヒメアメンボの食事 2011.6.5
ヒメアメンボ 2010.4.18

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20:14 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

メダイチドリ

2016.04.24(Sun)

メダイチドリもやはり旅鳥です。ヒマラヤから極東地域で繁殖し、南半球で越冬、日本にはその途中で立ち寄ります。

20160424.jpg 201604241.jpg
(20160419 習志野市)

夏羽の個体は、ご覧のようになかなか美しいものです。県内では主に干潟などに飛来し、ゴカイを砂の中から引っ張り出したりしている姿も見ることができます。体のサイズはコチドリやシロチドリより大きく、ムクドリに近いほどのボリュームがあります。

漢字で書くと「目大千鳥」。確かに目自体がパッチリしている上、夏羽ではその周囲が黒い帯で囲まれるため、いっそう大きく見える、というかむしろサングラスをかけているみたいに見えますね。

※メダイチドリ
千葉県RDB・C(要保護生物)


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Category: 鳥類

16:36 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

ホウロクシギ

2016.04.22(Fri)

ホウロクシギは、姿かたちがよく似たダイシャクシギと並んで、日本で観察できるシギの中では最大のもののひとつです。下方に湾曲した長大な嘴は、何はともあれインパクト抜群。

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(20160419 習志野市)

この長い長い嘴、穴からカニなどを引っ張り出したりするのに大いに役立ちます。こんなふうに。

201604221.jpg 201604222.jpg
(20160419 習志野市)

ホウロクシギは、夏にユーラシア大陸の北部で繁殖し、冬になると東南アジアやオーストラリア、及びその周辺などで越冬します。日本では基本的にその旅の途中、春と秋に姿を見ることができます。近年、その渡来数は減少しており、千葉県内でも観察できる場所は限られたものとなっています。本種を養うことのできる干潟環境自体が悪化・消滅の傾向にあることも、それに拍車をかけています。

水浴び・羽づくろいをする模様も観察できましたので、動画に撮影してみました。



なんだか長い嘴をバイオリンの弓のように使っていますね。

※ホウロクシギ
環境省RDB・VU(絶滅危惧Ⅱ類)
千葉県RDB・A(最重要保護生物)


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Category: 鳥類

19:52 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

アカエイ

2016.04.20(Wed)

久しぶりに谷津干潟に寄りました。この日はアカエイが非常に多く見られました。岸壁のすぐ下を悠々と泳いでゆきます。

20160420.jpg 201604201.jpg
(20160419 習志野市)

アカエイは日本列島の沿岸に広く分布し、東京湾岸でもかなり見ることができます。中には頭から尻尾の先まで2mにも達するものもいます。上の写真の個体も、鰭が傷ついてはいますがなかなかの大物で、でかい座布団に綱がついているような迫力。東京湾で堤防の上などから泳いでいるところを普通にのぞける魚の中では、アカエイは最大のもののひとつでしょう。

一方で、尾の付け根に毒の棘があるのもよく知られるところ。浅瀬にいるのをうっかり踏んづけて刺されたりすると非常に厄介なことになるので気をつけましょう。

動画にも撮ってみました。



さすがに至近距離で見ると堂々たるものです。肉食性であり、貝類や甲殻類などを捕食して暮らしています。軟骨魚によくあるようにこのアカエイも胎生で、雌はちょうど今の季節、かわいらしい赤ちゃんを産みます。

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Category: 魚類

21:30 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

ヒメシロコブゾウムシ

2016.04.15(Fri)

ありふれたゾウムシの仲間にも、よく見るとずいぶん強烈な形をしているのがいます。ヒメシロコブゾウムシもそのひとつです。

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(20160413 千葉市若葉区)

シロコブゾウムシと似ていますが、背中に黒い筋がある点が異なっており、またサイズもすこーし小さく、11から14mm程度。こんなに全身コブだらけで鎧を着たような姿の虫がもしこの10倍も大きかったら、さぞかし迫力満点なことでしょう。

動きもいたってゆっくりでおとなしく、ヤツデの葉などを食べて生活している一方、時にウドやタラノキの害虫としても扱われます。国内では本州、四国、九州、南西諸島にまで幅広く分布し、北海道の南部でも記録があるようです。

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Category: 昆虫類・甲虫目

20:42 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

トレイルカメラの前を横切るキジ

2016.04.14(Thu)

相変わらず、里山にトレイルカメラを仕掛けております。池の岸辺にアライグマやハクビシンの足跡がたくさんあったので、採食行動を撮影しようと設置したところ、真昼間から立派な雄のキジがカメラの前を横切ってゆくところが記録されておりました。


(20160405 袖ヶ浦市)

ほぼ繁殖期。羽は美しく、よく太っています。植物の種子をついばみながらゆっくりと歩く姿は風格たっぷりな一方、なんとなくユーモラス。キジは雑食性の鳥で、こうした植物質の餌の他、昆虫や小型の無脊椎動物なども捕食します。

▽キジに関する過去の記事
繁殖期のキジ 2012.4.26
キジ@大草谷津田生きものの里 2009.6.10
キジ(♀) 2009.4.27
キジ 2008.6.9

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Category: 鳥類

19:23 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

アカエイの死骸をつつくハシブトガラスの群れ

2016.04.02(Sat)

近所の海岸です。ハシブトガラスが波打ち際にいっぱい集まって何か大きなものをつついています。以前も、同じ海岸でスズキの死体をあさっているところを紹介しましたが、今回は何でしょう。

近づいてみると・・・

20160402.jpg
(20160330 千葉市美浜区)

アカエイです。引き潮で打ち上げられたものでしょうか。カラスはどんどん集まってきて、エイをついばんでいきます。



そのスピード。力強さ。こういうのを見ると、鳥の先祖が恐竜だという話もリアルな実感とともに信じられる気がいたします。人が通りかかったのでカラスたちがいったん逃げ、その隙にエイを撮影してみると、

201604021.jpg
(20160330 千葉市美浜区)

「砂浜に打ち上げられた謎の巨大生物の死体」みたいになってました。この後、カラスたちは再び舞い戻り、エイをどんどん食べ尽くしていくのでした。

▽ハシブトガラスに関する過去の記事
スズキの死体をあさるハシブトガラスたち 2015.9.15ハシブトガラスの集団水浴び 2015.3.24
ハシブトガラスの採餌 2012.9.23
ハシブトガラス 2009.6.24

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12:25 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

ミヤマセセリ

2016.04.01(Fri)

日当たりの良い林縁をひらひらと飛ぶ、数頭のミヤマセセリと出会いました。

20160401.jpg
(20160329 袖ヶ浦市)

一年のうち、この季節にしか見られないミヤマセセリは、名前には「深山」などとつきますが、その実、幼虫がクヌギやコナラなどを食草とする里山のチョウです。セセリチョウであるにもかかわらず、翅を開いてとまるのも特徴の一つ(この写真では半開きですけれど・・・)。

房総半島では近年、生息に適した里山の雑木林が荒廃していることで非常に減少しており、とりわけ北総地域では各地で地域的絶滅に至っているようです。かつて「里山で普通に見られた」動物たちは、今ではその里山と一緒にこの国から姿を消そうとしています。

※ミヤマセセリ
千葉県RDB・B(重要保護生物)


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Category: 昆虫類・チョウ目

19:41 | Comment(0) | Trackback(-) | EDIT

プロフィール

大島健夫

Author:大島健夫
1974年11月20日生まれ。千葉生まれ千葉育ち。美浜区在住。

記述の中に間違いや誤解を見つけた方、またそれ以外にも何かございましたら、どうか
inaka_jikan@yahoo.co.jp
まで送っていただけると幸いです。

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