ギャラリーいなげのモクズガニ

2011.08.13(Sat)

日頃お世話になっている、千葉アートネットワーク・プロジェクト(WiCAN) が、千葉市民ギャラリー・いなげ で、14日までの期間限定で「カフェkaiki」をオープンしているので、ちょっとお邪魔してきました。


カフェはギャラリーいなげ構内の旧・神谷伝兵衛別荘のテラスにしつらえられていて、なかなか涼しくて快適です。コーヒーを頂いていると、スタッフのSさんが「池にカニがいるんですよ」といいます。


池というのは庭園のはしっこにある、直径数メートルしかないコンクリートの池です。覗いてみると、ほんとうに、かなりでかいカニがいました。


DAYLIGHT RAMBLER  

(20110813 千葉市稲毛区)


池のほとりで粘っていると物陰から出てきました。一匹ではありません。最低数匹います。


DAYLIGHT RAMBLER  DAYLIGHT RAMBLER  

(20110813 千葉市稲毛区)


なんとモクズガニです。

近年減少著しいモクズガニは、千葉市のレッドリストでは「A(最重要保護生物)」にランクされています。成体は淡水で暮らし、海で交尾・繁殖を行い、生まれた子ガニは少し成長すると川を遡上してくる、という生活史を持っています。ギャラリーいなげは、埋め立てが行われる前のかつての海岸線であった国道14号沿いに位置し、海からは2kmほど離れています。海とつながっている直近の水路までは500mほどです。学芸員のYさんによると、この池の水は地下水だそうです。その水脈はどうなっているのでしょう。


私は、誰かが網を持ってきてこの池のカニをすくったりはしないかと心配だから、「書かないでおこうかなあ」とも考えました。しかし、ここにモクズガニが生息、あるいは季節的な移動の中途で滞在しているということは、とりもなおさず、先にも書いたように、埋め立てによって海岸線から離れてしまった、非常に人工的な景色が広がるこの近辺が、実際にはいまだ根本的には海を含む生態系とのコミットを失ってはいないという一つの証明だと思うのです。それは本当に素晴らしいことだと思います。


※モクズガニ

千葉県レッドリスト・D(一般保護生物)

千葉市レッドリスト・A(最重要保護生物)



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Category: エビ・カニ類

18:20 | Comment(2) | Trackback(-) | EDIT

COMMENT

スモール #79D/WHSg

1. 希望


ほんとにその通りだと思います。

稲毛・幕張・船橋の海は子供のころから慣れ親しみ、しかし高度経済成長と共に、遠くなっていきました。

自然の豊かさは条件さえそろえば、ちょっとしたところでも残されて、そこからの広がりを期待できるのですよね。

貴重な記事をありがとうございます。

2011.08.15(Mon) 18:31 | URL | EDIT

tak #79D/WHSg

2. Re:希望


>スモールさん
私は稲毛高校のOBなんですが、私が慣れ親しんだ海は、埋め立てられた後の海でした。

しかし、埋め立てられ、形が変わってもなお、土地と海の結びつきは消えてはいない。それはとてもロマンがあって素晴らしいことだと思います。

2011.08.15(Mon) 19:42 | URL | EDIT

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大島健夫

Author:大島健夫
1974年11月20日生まれ。千葉生まれ千葉育ち。美浜区在住。

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