ニホンアカガエルの卵塊・2012年

2012.02.10(Fri)

寒波の影響か、それ以外の要因も関係しているのか、今年はニホンアカガエルの産卵行動 が例年よりややスローです。それでも今月に入ってから、谷津田の奥の水たまりではぽつぽつと卵塊が見られるようになってきました。


DAYLIGHT RAMBLER  DAYLIGHT RAMBLER  

(20120210 千葉市若葉区)


この卵塊は、数百から時には3000個もの卵が寄せ集まってできています。長かった冬の終わりが見え始めた頃に流れのない浅い水の中に産みつけられ、温かくなると孵化するというサイクルです。このニホンアカガエルの繁殖パターンは、日本人が古来続けてきた水田耕作に実によく適合していました。日本人が田んぼをつくる民族でなかったら、アカガエルはごく一部の湿地にだけ分布する珍種とされるようなカエルになっていたかもしれません。


しかし今、圃場整備による乾田化のため、冬季には田んぼの水が抜かれてしまうようになり、アカガエルは現代の田んぼから割り算のようなスピードで姿を消しつつあります。このままでは近い将来、アカガエルは本物の珍種になってしまうでしょう。


こういう言い方を、不用意に扇動的あるいは情緒的に用いることは大変に危険であることはよくわかっているのですが、私には、やはり野生の動物にも意志や思考があるように思えてならないのです。もっとはっきり言えば、見れば見るほどそうとしか思えないのです。例えそれが人間の意志や思考の形態とは大きく異なったものであるにせよ、彼らは彼らなりに目の前の状況に対して文字通り必死で選択を下し、進むべきだと思う方向に進んでいるように、私には見えるのです。


孵化して卵の寒天質を破って水の中に泳ぎ出す時、変態して上陸していく時、そっと息をひそめて冬眠する時、春の訪れとともに目覚める時、そして死んでいく時、彼らはどのような風景を見、何を考えているのでしょう。彼らの目に映る世界は、一体どのようなものなのでしょう。


※ニホンアカガエル

千葉県レッドリスト・A(最重要保護生物)

千葉市レッドリスト・A(最重要保護生物)



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Category: 両生類

17:30 | Comment(2) | Trackback(-) | EDIT

COMMENT

ぷらっち #79D/WHSg

1. もう


そんな季節でしたか(ノ゚ο゚)ノ
私も近所の田んぼに探しに行かなくては!
あ、その前に自分ちのビオトープでしたw

2012.02.10(Fri) 19:07 | URL | EDIT

tak #79D/WHSg

2. Re:もう


>ぷらっちさん
一年が過ぎるのは早いですね。
ビオトープ、春の訪れも待ち遠しいですね!

2012.02.11(Sat) 17:05 | URL | EDIT

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プロフィール

大島健夫

Author:大島健夫
1974年11月20日生まれ。千葉生まれ千葉育ち。美浜区在住。

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