雨上がりの朝。農道の路肩の乾いた泥の上に、獣の足跡が残っていました。
(20120406 千葉市若葉区)
大きさはネコほどですが、ネコでないのはすぐにわかります。五本残った指の跡、丸い肉球。この、子供が落書きした「どうぶつのあしあと」みたいなのを残していったのは、ジャコウネコ科のハクビシンです。
帰化種か在来種かいまだに議論がある、しかしどうやら帰化種である可能性の方が濃厚らしいハクビシン。現在ではほぼ千葉県全域に分布しています。雑食性で、農村部では特に果樹に対する被害が増えており、都市部にも進出しているようです。現に私は昨年の春、真夜中に西千葉駅のすぐ近くで遭遇したことがありますし、やはり昨年、知人が千葉みなとでやはり真夜中に「真っ黒い大きなイタチを見た」と言っており、特別胴長短足なネコでなかったとすればそれもやはりハクビシンではなかったかと思います。何でも食べる、どこにでも登れる、夜行性、繁殖力旺盛など、都会に適応しやすい条件をよく備えた動物なのです。ことによるともう数十年もすると、ハクビシンは哺乳類の中のカラスみたいな存在になっていくのかもしれません。
▽ハクビシンに関する過去の記事
ハクビシンの幼獣(死体) 2009.10.1
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