DAYLIGHT RAMBLER

日々に出会った様々な動植物について綴っていきます。文章及び画像の無断転載禁止。

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ゲンジボタル

さて、昨日のサイエンスセミナー、いつも自分が調査している場所であっても、目玉と腕が多いと短時間でいろいろな生き物に出会うものです。終了間際に今度は受講生の子供さんのお父様が網を一振りし、「この虫は何ですか?」

ゲンジボタルです。パチパチパチ。

P6036900.jpg ゲンジボタル
(20120603 袖ヶ浦市)

・・・昼なので光ってません。

ホタルというのは小さな昆虫です。ゲンジボタルは、ヘイケボタルよりは大きいとは言え体長1.5cm程度です。幼虫が主に止水で発生するヘイケボタルに対し、こちらは流水に発生し、カワニナを餌にして1年間かけて成長します。ヘイケボタルよりも季節的に早い時期に成虫が出現し、羽化後の寿命は2週間程度でしかありません。羽化後は何も食べず、水分を摂取するのみです。

「ホタルが住める自然」を復元する、というお題目はあちこちで非常にしばしば目にします。大変素晴らしいことです。しかしその目的は、あくまで「パッケージとしてのその地域の生態系の中で、ホタルが健全に生息できるような環境を復元する」ことでなくてはならないのは言うまでもないことと思います。

何でもいいからとにかくホタルを見てみんなで喜びたい、というのでは本末転倒ですが、残念なことにそこらへんがすり替わってしまっている事例がないとは言えません。時には、他の地域の野生のホタルをごっそり捕まえてきて自分たちの住んでいる地域に放して鑑賞会をやったりしている人たちもいます。これでは貴重な山野草を採掘して自分ちの庭に植えているようなのと行為のレベルが変わらないばかりか、単純に遺伝子汚染をせっせと推進しているのと同じことです。ホタルを放流するような事業には、ほぼ必ず「次代の子供たちのために」というキャッチフレーズがつきます。善意というフィルターのかかった行為は、時として悪意によるものより悲惨な結果をもたらします。悪意にストップをかけるより、善意にストップをかける方がはるかに困難だからです。

※ゲンジボタル
千葉県レッドリスト・B(重要保護生物)
千葉市レッドリスト・X(消息不明・絶滅生物)


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[ 2012/06/04 21:17 ] 昆虫類・甲虫目 | TB(-) | CM(0)
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