コガネグモの狩り

2012.07.06(Fri)

大きな図体と虎パンツみたいな柄がよく目立つ、コガネグモの雌(雄は体長5mmくらいしかありません)。元来が草原性のクモとされていますが、開けた場所のガードレール何かを利用して網を張っているところもよく見かけます。その網はいわゆる「垂直円網」で、多くの人がステレオタイプにイメージする「クモの巣」そのままの、なかなか立派なものです。

林縁に巣をかけていたこのクモは、ムシヒキアブの仲間を捕えていました。

P7057677.jpg P7057676.jpg
(20120705 千葉市若葉区)

ムシヒキアブの仲間というのは昆虫界ではかなり上位の捕食者であり、背後からの「急降下急襲方式」を得意として時にはスズメバチやオニヤンマさえ捕食してしまう、大変強い虫です。しかし、こうして網にかかってしまってはどうしようもありません。糸でぐるぐる巻きにされて文字通りフクロにされてしまい、食べられてしまうのです。

私は趣味でちょっとだけ空手をやっていますが、野生の生き物の世界を見ていると、「ルールを守って戦うこと」を重んじることは、人間とそうでないものの大きな違いであるように思え、またそれは、「負けた方は必ず死ぬ」という状況があまたの格闘技の試合と呼ばれるものにおいて、前提としてないことのひとつの証明であるようにも思えます。誰が何と言おうと、どこからどう見ても、人間以外の生き物は、とにかく何が何でも、自分の好きな設定でしか戦おうとしないのです。クモに向かって「網を張るのは卑怯だ」と言ったり、カマキリに向かって「鎌の使用は反則だ」なんていう生き物は、あたりまえですがどこにもいません。人間で良かったなーと、私はつくづく思います。生まれ変わっても人間がいいです。

※コガネグモ
千葉県レッドリスト・C(要保護生物)
千葉市レッドリスト・B(重要保護生物)


▽コガネグモに関する過去の記事

コガネグモ(♀) 2011.7.6

コガネグモ 2009.7.22
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Category: 鋏角類

18:29 | Comment(4) | Trackback(-) | EDIT

COMMENT

うりゅう #-

このコガネグモ
特有の隠れ網?が無いのですが
小さいから要らないのかな?

田んぼに多く森には少ないように思います
ジョロウグモとは住み分けて居るんですね

2012.07.07(Sat) 09:47 | URL | EDIT

tak #o/PXu/q6

>うりゅうさん
ちょっと不思議なのですが、実はこの林縁の一角にたくさん巣をかけているコガネグモには、ほとんどが隠れ帯がありません。興味深いです。

田んぼの周辺には多いですね。開けたところに大型の個体が、茂ったところに小型の個体がいる印象です。

2012.07.07(Sat) 17:54 | URL | EDIT

hayenokaze(南風) #-

コガネグモもついに絶滅危惧種の仲間入りですか。
なんだか信じられません。
調べてみたら、特に関東地方がひどいみたいですね。
何らかの根拠があるように思えますが、気になりますね。

2012.07.11(Wed) 23:30 | URL | EDIT

tak #o/PXu/q6

>hayenokazeさん
千葉県では、コガネグモは都市圏の周辺から姿を消しつつあります。草原環境の消失だけでなく、農薬の空中散布も大きな要因だと思います。

今年は比較的多く見られますが、今後のことは心配ですね。

2012.07.12(Thu) 11:52 | URL | EDIT

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大島健夫

Author:大島健夫
1974年11月20日生まれ。千葉生まれ千葉育ち。美浜区在住。

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