ヤマトタマムシの交尾

2012.08.10(Fri)

農道のまんなかあたりに何かキラキラしたものがあると思ったら、タマムシのカップルが愛し合っているところでした。

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(20120809 千葉市若葉区)

タマムシはよく、真夏の暑い日中に木の梢のあたりを飛んでいるのを見かけます。あれは実は雌を探している雄で、出会いがうまくいくとこのように交尾を行います。産卵はエノキやケヤキなどの枯木や伐採木に行われ、幼虫は材質を食べて成長するのです。

タマムシといえばこの綺麗な翅ですが、このキラキラした色彩は色素によるものではなく、体表に幾層もの薄い膜があり、これによって光が特定のパターンの反射をするために現れるもので、「構造色」と呼ばれるものです。この虫が「見る角度や光りの当たり方で色が異なって見える」というのは実はそのためで、色素による色彩と違い、構造色による色彩は年月が経っても劣化しません。昔のお年寄りにはよく、おまじないのためにタマムシの翅を箪笥に入れている人がいましたが、数十年経ってもやっぱり「玉虫色」をしているものです。

もっとも、法隆寺の「玉虫厨子」は、使用していたタマムシの翅自体がほとんど失われており、現在ではすっかり渋くなってしまっていますが・・・

※ヤマトタマムシ
千葉市レッドリスト・C(要保護生物)


▽ヤマトタマムシに関する過去の記事

路上のヤマトタマムシ 2011.7.23

まだいるヤマトタマムシ 2010.10.4

ヤマトタマムシ 2010.9.20
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Category: 昆虫類・甲虫目

20:04 | Comment(3) | Trackback(-) | EDIT

COMMENT

hayenokaze(南風) #-

法隆寺の玉虫厨子をはじめて見たとき、少々ショックを受けてしまいました。
でも、作られてからの年月を考えたら納得しました。

でもでも、作者はタマムシの翅の色が経年変化をしないって知ってたのかなあ・・・そんな疑問が次に沸いてきました。(笑;)

2012.08.10(Fri) 22:42 | URL | EDIT

うりゅう #-

ヤマトタマムシは普通種のはずなんですが
生態を知るまでは数年に一度しか会えませんでした
今では狙えば採れますが
それでもあの美しさには息を飲まされます

地上での交尾は珍しいですね
僕が見るのは殆どがエノキの葉の上
近くで見た事はありません

2012.08.11(Sat) 10:28 | URL | EDIT

tak #o/PXu/q6

>hayenokazeさん
個人的には、作者はタマムシの翅が経年劣化しないことを知っていたのではないかと思います。当時はタマムシは今より身近だったでしょうし、装飾に使われることもあったと思うので。

>うりゅうさん
いつ出会ってもやはり美しい虫ですよね。
今年は数が多いようで、よく見かけます。私も、路上で交尾しているのは初めて見ました。何かの都合で降りてきたのかもしれませんね。

2012.08.12(Sun) 22:35 | URL | EDIT

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プロフィール

大島健夫

Author:大島健夫
1974年11月20日生まれ。千葉生まれ千葉育ち。美浜区在住。

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