越冬明けのアカハライモリ

2013.04.04(Thu)

ヤゴの調査のために湧水の流れ込む谷津田の水路でガサガサをしようとしたら、いきなり網に大物が入りました。

IMG_6707.jpg IMG_6708.jpg
(20130404 千葉市若葉区)

目を凝らして水の中を見ると、最低あと1頭います。この場所ではここ数年にわたってアカハライモリを観察していますが、今年も繁殖行動のために出てきたようです。網に入ったこの個体は体長10cmほど。尾の付け根の総排泄孔付近が膨れているので雄です。ちょうど脱皮中で、脱ぎかけの皮が体にまとわりついています。脱皮終了後、これはだいたい自分で食べてしまいます。

様々な要因から、イモリは北総台地のほとんどの地域で既に絶滅し、千葉市においても生息地はここを含めて数ヶ所でしかありません。イモリは水中で産卵し、孵化した幼生は水中生活を送り、変態すると上陸して地上で暮らし、十分に成長すると再び水中に戻ってきます。谷津田の水中の生態系の頂点近くに位置し、水稲農業とともに繁栄し、水を守るもの、「井守」という名前を与えられているこの動物が、この国から消えてしまう日が来るとするなら、その時はこの国の農の営みそのものにも悲劇的な運命が待っているのではないかと、私は危惧せざるを得ないのです。

※アカハライモリ
環境省レッドリスト・NT(準絶滅危惧)
千葉県レッドリスト・A(最重要保護生物)
千葉市レッドリスト・A(最重要保護生物)


▽アカハライモリの過去の記事

春のアカハライモリ 2012.4.13

アカハライモリの轢死体 2011.11.12

アカハライモリを水中撮影 2011.8.28

田んぼのアカハライモリ 2011.5.26

アカハライモリ・2010 2010.10.25

千葉市の両生類 2010.1.24

アカハライモリ 2009.11.29
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Category: 両生類

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1974年11月20日生まれ。千葉生まれ千葉育ち。美浜区在住。

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