トウキョウサンショウウオの卵嚢・2015年

2015.03.18(Wed)

里山の生き物を扱うブログでは、春が来ると両生類の記事が多くなるのが毎年の恒例パターンですね。

千葉県に生息する唯一のサンショウウオ・トウキョウサンショウウオは、房総半島では2月の半ばから産卵を始めます。湧水の流れ込む谷津田の土水路で、今年もバナナ型の卵嚢を見ることができました。

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(20150318 袖ヶ浦市)

通常、卵嚢は二つくっついて一対をなしています。この写真のは合計四つですので二対ですね。卵嚢の内部では既に幼生が細長い形に育ち始めているのがわかります。うまく育てば5月末くらいには孵化を迎え、一つの卵嚢から数十~百数十匹の幼生が誕生します。

しかしその道は険しいものです。房総半島においては、野生化した特定外来生物・アライグマによる捕食が、トウキョウサンショウウオの生存をあちこちでおびやかしています。この水路脇の泥の上にも、子供の掌のような形のアライグマの足跡が散見されました。

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(20150317 袖ヶ浦市)

アライグマの雌は生後1年で繁殖能力を持つようになり、毎年数頭の子を産みます。環境適応能力が強く、日本の自然には彼らの天敵もいません。千葉県ではトウキョウサンショウウオのみならず、ニホンイシガメなどに対する食害も大きな問題となっています。

※トウキョウサンショウウオ
環境省レッドリスト・VU(絶滅危惧Ⅱ類)
千葉県レッドリスト・A(最重要保護生物)
千葉市レッドリスト・A(最重要保護生物)


▽トウキョウサンショウウオに関する過去の記事
トウキョウサンショウウオの卵嚢 2013.2.22
トウキョウサンショウウオの幼生 2012.5.13

トウキョウサンショウウオの卵嚢 2012.4.19
トウキョウサンショウウオ 2012.2.14
トウキョウサンショウウオの幼生 2010.5.24

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1974年11月20日生まれ。千葉生まれ千葉育ち。美浜区在住。

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