イセリアカイガラムシ

2008.11.18(Tue)

ミカンの木にこのような物が付着しておりました。


昆虫が好きな人か、農業or園芸に造詣のある人以外には、「これは一体何?」という感じだと思います。実はこれ、カメムシ目に属する昆虫、イセリアカイガラムシなのです。大きさはざっと1cm弱。



   

(20081118 千葉市若葉区)


何がなんだかよくわからないと思いますが、虫本体は前半部分でして、後ろの白いソフトクリームみたいな部分は卵嚢なのです。つまり、これは雌でして、雄は翅があり全く異なる姿をしているのです。滅多に観察されることはないそうですが(私も見たことはありません)。つまんでひっくり返すと、ちゃんと脚とかもあり、昆虫であることが納得できます。


元来がオーストラリア原産の帰化昆虫で、日本には二十世紀初頭に柑橘類の苗木にくっついて、まずは静岡県あたりに入り込んできたようです。当時既に世界的に悪名高い害虫で、アメリカではカリフォルニアのミカン農業が大打撃を受け、天敵であるべダリアテントウを利用することでなんとか防除に成功したという事例があったため、日本もイゼリアカイガラムシ侵入の報告とほぼ同時に、さっそく台湾あたりからべダリアテントウを、やっぱり静岡県に導入し、おかげで被害を最小限に食い止めることに成功したのでした。


くだんのべダリアテントウというのは赤と黒のヴィヴィッドな色彩をしたテントウムシですが、やはり私は見たことがありません。ハブ駆除目的で導入された挙げ句、ハブよりもアマミノクロウサギ等を好んで捕食して奄美大島の在来生態系を危機に追い込んでいるマングースなどと異なり、こちらはあまり数を増やすこともなく、奥ゆかしくひっそり生きているようです。

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Category: 昆虫類・カメムシ目

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大島健夫

Author:大島健夫
1974年11月20日生まれ。千葉生まれ千葉育ち。美浜区在住。

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