DAYLIGHT RAMBLER

日々に出会った様々な動植物について綴っていきます。文章及び画像の無断転載禁止。

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アズマヒキガエルの繁殖行動

うちのほうでは17日の夜以降、アズマヒキガエル が冬眠から覚め、繁殖行動に入り始めました。鹿島川沿いの谷津田の農道脇の溝には、このような卵塊が所狭しと。



DAYLIGHT RAMBLER  DAYLIGHT RAMBLER  

(20090321 千葉市若葉区)


ヒモ状の卵嚢の中身はこんな感じです。



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(20090321 千葉市若葉区)

同じ場所に、ニホンアカガエル の卵塊もずいぶんあります。


DAYLIGHT RAMBLER  DAYLIGHT RAMBLER  

(20090321 千葉市若葉区)


数を数えていると明らかに過密に感じますが、そもそも昔と異なり、あたりの田んぼという田んぼはすべからく乾田ですから、この時期、田んぼ周辺に水がたまっている場所はほんの少ししかないのです。従って、わずかでも条件よさげな止水があれば、そこは卵でいっぱいです。


このような光景を見ると胸が痛みます。



DAYLIGHT RAMBLER  DAYLIGHT RAMBLER  

(20090321 千葉市若葉区)


ご覧の通り、これは単に圃場面のわずかな凹みに雨水がたまっているだけです。田んぼに水が入るのはまだ先のことですから、こんな水たまりはあっという間に干上がってしまいます。写真右で、一部は既に干上がっているのがお分かりかと思います。これがこの水たまりだけのことなら、卵を持ち帰って私が育てます。しかし、もうあちこちの水たまりという水たまりがこうなのです。いったいどうしたらいいのでしょう。千葉県立中央博物館監修による「カエルのきもち」から引用させていただくなら、まさしく現状は「昔、田んぼはカエルのゆりかごだった。だが今はまるで棺おけのような状態である」ということに他なりません(この本はすばらしいですので興味のある方は是非購入なさってください)。


カエルのきもち/千葉県立中央博物館

¥1,680

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横目でそのような光景を見ながらさらにしばらく歩くと、「クゥ・・・」という交尾時独特の鳴き声が聴こえます。ちょいと藪をかき分けてみますと、声の源はU字溝の底でした。



DAYLIGHT RAMBLER  DAYLIGHT RAMBLER  

(20090321 千葉市若葉区)


交尾期のヒキガエルは雌雄で色が異なり、見分けやすくなります。当然上から抱きついているのが雄で、これを「抱接」といいます。カエルは体外受精なので、いわゆる交尾はしません。雄は雌に抱きついて産卵を促し、雌が産んだ卵に精液をかけるのです。

しかし、この場所で産卵しても、子孫繁栄の見込みは厳しいものになるでしょう。ジャンプ力がない上に手足に吸盤もないヒキガエルは、変態して上陸する際、手がかりのないU字溝の内側を登りきるのが困難だからです。千葉の農村からカエルのいなくなる日は、冗談ではなくすぐそこまで来ているのです。


これは後日、別の小さな池で撮影したヒキガエル。一昨年、この池には五匹のカエルが現れました。昨年は三匹だけで雌が現れず、今年はとうとうこの一匹だけです。



DAYLIGHT RAMBLER  

(20090323 千葉市若葉区)


何かをせねばならない、という思いに駆られます。何ができるのかわからないけれど、私にできることをせねばならない、と。

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[ 2009/03/25 21:45 ] 両生類 | TB(-) | CM(6)
1. カエル

がいなくなるのは寂しい・・・。

何で?脱農が多いの?最近。

非常に無知で大変申し訳ないのですが。疑問。

うちの実家近所も昔は広々とした田んぼがあって、小川が流れて春にはレンゲもたくさん咲いて美しかったんだけど、今や跡形もなく全て住宅地に変わっていましたが。

カエルがいなくなるのは寂しい。例えワタクシの好きなカエルサイズよりでっかいのでも。
[ 2009/03/26 01:33 ] [ 編集 ]
2. 無題

>ルイさん
農業自体の衰退ももちろんなのですが、それ以前に農法の変化が大変重要なのです。現代の田んぼでは、乾田といって冬には水を抜いてしまいます。そのため、早春にカエルの産卵する場所がどこにもないのです。一口に田んぼと言っても、圃場整備により、我々が子供だった頃とは全くの別物になっているのです。そこに最大の問題の焦点があります。
[ 2009/03/26 23:55 ] [ 編集 ]
3. ぬ。

もう一つ無知な質問させて下さい。

どして農法を変化させているの?

もしかして前にも説明しているところがあるのかもしれませんが、仕事中の息抜きに読んでいるワタクシ、アタマに入らないこともあります。

コスト面と手間の問題?

美味しい米には美味しい水だというイメージがあるのだけど。
[ 2009/03/28 00:30 ] [ 編集 ]
4. 無題

>ルイさん
お米のおいしさよりもむしろ、お書きになってある通り、コストと手間の問題が主となります。

「乾田」というのは、字面の通り、稲刈り後には完全に排水します。そして田植えの直前に再び水を張るわけです。水管理がやり易く、大型機械を入れやすくなるので、作業効率がよいのです。この際、排水の為に田んぼの地下に「暗渠」を設けます。これにより、小型魚類は川と田んぼを行き来できなくなるわけです。ですから、今、夏の田んぼを覗いてもメダカやフナはいないほけですね。

昔ながらの湿田では機械化において限界があるので重労働が必要な上、収穫高も一般に乾田の方が多いのです。ですから、このようなことを個別の農家の責任に帰するのは間違いであると言えるでしょう。

つまり、今後必要となるのは、何よりもまず稲作農家・農業そのものの保護と振興、そして生態系にダメージを与えずなおかつ効率に優れた農法の開発となりましょう。その前段階として、私は現在の状況には問題が存在するということを皆様に知っていただく手助けができればと思っています。
[ 2009/03/28 21:09 ] [ 編集 ]
5. わかりました。

丁寧に説明して下さってどうも有難う。

なるほどね。そういう事か。

米大好きなワタクシとしても気にすべき問題です。非常時じゃなくても、農作物の自給率が低い国ってのは問題だと思います。

エゲレスも輸入品が多いのですが、最近物凄い勢いで農業の効率と持久力Upに市民が動き出しました。遠い国から輸入するよりも、自国で作っている物を優先して買うべき、という動きです。
ワタクシもなるべくそれで野菜・肉類はエゲレス産を買うようにしています。

えぇ、例え狂牛病の疑いがあっても(笑
[ 2009/03/30 22:25 ] [ 編集 ]
6. 無題

>ルイさん
まさに、日本も自給率アップに動き出すべき時だと思います。政局だなんだよりも先にやるべきことがあるはずですよね。

日本の生態系は水田に依存している部分がかなりあります。衰退はいろいろな意味でデメリットになることでしょう。
[ 2009/03/31 22:56 ] [ 編集 ]
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