都川水系には、ニホンイシガメ 、クサガメ 、外来種としてはこのミシシッピアカミミガメ 、そしてハナガメがおり、また在来の個体か飼育されていたものが逸走したのかはわかりませんがどうやらスッポンもいるようです。その中で、広い範囲にわたって最も多数が生息しているのは、残念ながら文句なしにミシシッピアカミミガメです。
(20091208 千葉市若葉区)
北アメリカ南部(なんだか変な日本語ですね)原産のこのカメは冬眠動物なのですが、真冬であっても暖かい日には岸辺に上がってきて日光浴している姿を見ることもあります。在来種のカメに比べると、汚染された水、人工的な環境にもよく適応しており、また、例えばクサガメなどが広い行動範囲を持ち、周辺の陸地を歩き回ることも多いのに比べると、水場から遠く離れることはなく、川なら川の流れと岸があれば生活できるようです。
このミシシッピアカミミガメ、特定外来生物には指定されていません。
明らかに在来生態系に巨大なダメージを与えているにもかかわらず、です。それというのも何しろその流通量は天文学的数字で、ビジネスとしての規模も巨大であり、なおかつ現状で特定外来生物に指定され、許可なく飼育することが禁止されたら、今現在飼育している人たちが一斉に近所の川や池にこのカメをドボドボと放流したりして、一層壊滅的な状況を招きかねないのです。
既に野生化している個体に対しての駆除活動についても、はなはだ進んでいません。今後、このカメを生態系から排除するには、段階的な様々な施策、そして啓蒙活動が必要でしょう。このカメの存在だけが問題というよりも、どこの誰でも「飼いたいから」という程度の理由で安易に各種の外来生物を入手でき、ペットとして飼育することができるということが、そもそも非常におかしなこと、間違ったことだと私は思うのですが・・・
▽ミシシッピアカミミガメの過去の記事はこちら からどうぞ(携帯では正常に表示されない場合があります)
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Author:大島健夫
1974年11月20日生まれ。千葉生まれ千葉育ち。美浜区在住。
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外国産の生き物の安易な飼育は、ほんとにご指摘の通り。激しく同意です。そしてまた簡単に飼育放棄する無責任さも。さらに言わせて頂けば、犬や猫なども。生き物を、商品や物としか見れない人の浅ましさは、哀れすぎます。それもエコノミックアニマルと揶揄された人が住む社会のひずみでしょうか。そもそもこの言葉も動物に失礼ですね。