鹿島川沿いの田んぼのクサガメ

2010.05.30(Sun)

クサガメ は意外に広い行動半径を持っています。よく川で日光浴をしている個体でも、川からかなり離れた場所まで餌を摂りに歩いてゆき、川沿いの田んぼなどを積極的に動き回るのです。


ですから、このような三面張りの用水路の中で見つかることもあります。


DAYLIGHT RAMBLER  

(20100527 千葉市若葉区)


何かが這っているのが視界の隅に映り、ウシガエルか何かかと思って側に行って覗き込んでみると、甲長10cmくらいのクサガメでした。


DAYLIGHT RAMBLER  DAYLIGHT RAMBLER  

(20100527 千葉市若葉区)


これを見た瞬間に私の脳裏をよぎったのは、「こんなところに落ちてたら自力じゃ上がれないぞ。助けてやんなきゃ!」でした。


しかし、現実問題、本当に落ちたのか、あるいは自分で入り込んだものなのか気になります。とりあえず用水路の周りの状況を確かめたいと考え、基点の集水マスから川までたどってみました。すると、ずっと三面張りであるものの、護岸が崩れていてほとんど段差がない区間もあり、また農道の向こうの溝と土管で繋がっていたりもします。ふむふむ、これならまあ大丈夫かな、と思ったところでカメのいたところに戻ると、影も形も見えなくなっていました。その間約二分。もう一度用水路を行き来してみましたがやはりいません。何か私のチェックし忘れた抜け道もあったようです。


とにかく、まさかと思うような場所で生きたカメに出会えたのは嬉しいことでした。しかし間もなく、私は死んだクサガメにも遭遇することになります。


先ほどの水路のカメより少しだけ大きい個体が、農道の端で車に轢かれたらしく、甲羅が割れた姿で落命していました。このような写真は撮るのも載せるのも辛いものです。合掌。


DAYLIGHT RAMBLER  

(20100527 千葉市若葉区)


姿に似合わずダイナミックに行動するカメを保護しようとするのなら、その周囲の環境ごと、パッケージとして保護せねばなりません。それは他の多くの生き物に対しても言えることでしょう。「そこだけ保護」「その生き物だけ保護」では、結果として、その場所もその生き物も保護することができないのです。死んだこのカメが、そういったことをよく教えてくれます。



▽クサガメの過去の記事はこちら からどうぞ



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Category: 爬虫類

19:48 | Comment(6) | Trackback(-) | EDIT

COMMENT

スモール #79D/WHSg

1. 無題


クサガメが道路でひかれて死んでいるのを、前に住んでいた袖ヶ浦ではよく見かけました。本当に心が痛む光景です。
ヘルメットほどの大きなカメが、甲羅が砕けても半死半生で血を流しながら歩いているのを見たこともあります。
道路を通るのは車だけではないのですね。
わたしも車に跳ねられてアスファルトにたたきつけられたことがあるので、他人事とは思えません。

2010.05.30(Sun) 20:59 | URL | EDIT

tak #79D/WHSg

2. Re:無題


>スモールさん
こちらでもしばしばクサガメの轢死体を見かけます。行動範囲内の移動経路が道路によって分断されているのだと思います。本当に心が痛みますね。

2010.05.31(Mon) 17:50 | URL | EDIT

あしゅりん #79D/WHSg

3. この虫は


死体に集まっているのはオオヒラタシデムシでしょうかね。
画面左上には幼虫もいるようですが。

2010.06.01(Tue) 00:26 | URL | EDIT

青菊 #79D/WHSg

4. 秘密の通路


カメ目線でないと見つからない秘密の水路があるのでしょう。
地上にも「小さい生き物専用通路」とか「車・人間お断り通路」とかあるといいのですが。

カメの甲羅は9階から落下しても何とか本体を守りますが、さすがに車はだめだったんですね。
「ここまでは人以外優先」と範囲を区切ってもそこを超えたら「保護しない」というのはなんだか変な話ですし。
難しい問題ですね。

2010.06.01(Tue) 12:20 | URL | EDIT

tak #79D/WHSg

5. Re:この虫は


>あしゅりんさん
はい、オオヒラタシデムシです。
左上のほうに見える三葉虫みたいのが幼虫ですね。

2010.06.01(Tue) 17:08 | URL | EDIT

tak #79D/WHSg

6. Re:秘密の通路


>青菊さん
下がアスファルトなら、手で持って落としても甲羅は割れます。ましてや中身は生身の内臓や組織なのです。

現状、千葉では「場所を区切っての保護」も、亀に関しては全然行われていない状況です。何とかせねばならないと思います。

2010.06.01(Tue) 17:11 | URL | EDIT

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プロフィール

大島健夫

Author:大島健夫
1974年11月20日生まれ。千葉生まれ千葉育ち。美浜区在住。

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