カダヤシ

2010.07.29(Thu)

ここは千葉市内にある某自然公園の池です。この池には、ミシシッピアカミミガメ、ウシガエル、アメリカザリガニ、そしてカダヤシが生息しています。


この四種類こそは、まさに千葉の、そして全国の里山の淡水環境の在来生態系をグチャグチャにしてきた、外来生物四天王といえましょう。ブルーギル、ブラックバス、ジャンボタニシを加えて七天王にしてもいいかもしれませんね。


さて、カダヤシです。


これが雄で、


DAYLIGHT RAMBLER  DAYLIGHT RAMBLER  

(20100727 千葉市若葉区)


これが雌です。


DAYLIGHT RAMBLER  

(20100727 千葉市若葉区)


大きさがたいへんメダカに似ているので、しばしば混同されます。その見分け方については、こちら がわかりやすいです(和歌山県立自然博物館のサイトから紹介させていただいています)。残念なことに、千葉の水田環境周辺で見られる「メダカみたいな魚」は、今やその多くがメダカではなくカダヤシ、時にはグッピーだったりします。


そもそも、カダヤシは北米原産です。日本に導入されたのは20世紀初頭のことでした。その目的はボウフラ駆除のためです(だから『蚊絶やし』)。それが、もはや各地でメダカに代る位置を占めてしまったのは、繁殖力の強さ、汽水や高温の水にも耐える頑健さに加え、卵胎生で卵ではなく稚魚を産むという点が大きいようです。つまり、卵を産むための水草などが必要ないから、コンクリートの三面張りの水路にも生息できるのです。そして、カダヤシは他の魚の卵や稚魚を食べてしまうことなどとあいまって、積極的あるいは消極的にメダカなどの在来種を駆逐してしまう結果となっているのです。この点、ミシシッピアカミミガメのケースと似てますね。


カダヤシは、国際自然保護連合(IUCN)が選定する「世界の侵略的外来種ワースト100」、日本生態学会が選定する「日本の侵略的外来種ワースト100」双方に選定されており、また外来生物法により「特定外来生物」に指定され、放流や移動には三年以下の懲役、三百万円以下の罰金が科せられます。私はそのような条文があり、厳しい罰則があるのはいいことだと思います。しかし同時に、なぜそのような法律があり、なぜそれほどに厳しい罰則が定められているのか、それを、とりわけ次の世代を担う子供たちに対して、もっともっともっともっと、みんなで周知徹底させ、話し合っていく必要があるのではないかとも思います。皆様はどうお考えでしょうか?



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Category: 魚類

17:07 | Comment(6) | Trackback(-) | EDIT

COMMENT

スモール #79D/WHSg

1. カダヤシ


四天王の一角を占めるほどのものだったんですね。
特定外来生物への罰則の厳しさは必要だと思います。でも現状では十分ではないとも思います。無農薬の田んぼにウシガエルが集まってきちゃって(餌が多いので)も、それを駆除するには農家は自分で殺して埋めるしかないのが現状です。それが嫌で、自分で遠くへ放す場合は違法になりますものね。ウシガエルにとっても農家にとっても、もっとほかに道があってもよいとも思うのです。たとえば動物園の餌とか学校の教材とか居酒屋の食材にしてもらうとかですね。。。
あとは、犬とか猫とかも安易すぎるように感じてます。いらなくなったら捨てるとか。登録や資格制度とか税制の導入などもあってよいと思います。

日本の社会全体がもっと生きものにまじめに向き合うべきだと思います。

2010.07.29(Thu) 18:22 | URL | EDIT

an #79D/WHSg

2. 外来生物七天王 中国映画のタイトルみたいですね


 僕の知るメダカの繁殖地にも、去年あたりからカダヤシの姿を見かけるようになりました。
 なぜ、こんな所にカダヤシが?と思いましたが、偶然か意図的かは解りませんが、原因となった人物が確実に存在するわけで、この魚に対する知識と法律の存在を、その人物が認識してさえいれば防げたのかもな?とも思いました。
 なので、国は法を定めたのなら、国民に広く認識させるよう取り組むべきだと思います。この問題はかなり深刻な状態に有るのですから!

2010.07.29(Thu) 19:40 | URL | EDIT

青菊 #79D/WHSg

3. 無題


ミシシッピアカミミガメはまだ対象になっていないんですね。
子どもたちに対しては「外来生物法」がなぜあるのか、遵守しないと何が起きてしまうのかを説明すると同時に、対象外の生き物であっても捨ててはいけないということをよく教えていかなければいけないと思います。
(そもそも生態系が…ではなくてもネコやイヌなどの生き物を捨てる人は最悪ですけど。)

2010.07.30(Fri) 12:32 | URL | EDIT

tak #79D/WHSg

4. Re:カダヤシ


>スモールさん
全くおっしゃる通りだと思います。条文ができても、現場で運用するための要件がないし、結局関係者の負担を増やすだけになってしまったり・・・。

外来生物の駆除を請け負っている各地のNPOもいろいろ苦しいようです。ウシガエルなどは駆除を産業としてしっかり成立させるためのシステムを、利用法も含めて構築できたら良いですよね。

2010.07.30(Fri) 17:49 | URL | EDIT

tak #79D/WHSg

5. Re:外来生物七天王 中国映画のタイトルみたいですね


>anさん
法を作ったら作りっぱなしって言うのは無責任ですよね!
「メダカの放流」と称して今でもカダヤシが放流されるケースがある、という嫌な話も耳に入ってきます。周知徹底が本当に必要ですよね。

2010.07.30(Fri) 17:52 | URL | EDIT

tak #79D/WHSg

6. Re:無題


>青菊さん
ミシシッピアカミミガメの場合、あまりに流通量が多いので、今法律で飼育を規制すると、かえってドボドボと放流されてしまうというトホホな現実が・・・。

私は、最近、教育ということは大切だと思うようになりました。子供に教えておかなければならないとことというのは多いと思うのです。

2010.07.30(Fri) 17:55 | URL | EDIT

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プロフィール

大島健夫

Author:大島健夫
1974年11月20日生まれ。千葉生まれ千葉育ち。美浜区在住。

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