三面張り水路に生きるクサガメ

2011.04.21(Thu)

鹿島川の、千葉市内を流れている区間はそのほとんどが河川整備済みで、岸はコンクリートなどで護岸されています。よって、河川敷を歩いても、日光浴をしているカメを見かけることはあまりなく、たまにいるのもだいたいミシシッピアカミミガメ です。


しかし、むしろ本流ではなく、川の両側に広がる田んぼの中の水路や細流で、しばしばクサガメ と出会うことがあります。


この日も、こんなところで、


DAYLIGHT RAMBLER  

(20110419 千葉市若葉区)


甲長10cmほどの小さいのが、水底をうろうろしているのを見つけました。


DAYLIGHT RAMBLER  

(20110419 千葉市若葉区)


いったい、どうしてこんな両側が垂直に固められた水路に入り込めるのでしょう。その秘密はこの土管にあります。


DAYLIGHT RAMBLER  

(20110419 千葉市若葉区)


これが、農道を挟んで向かい側の、斜面の下に沿って掘られた溝とつながっているのです。カメたちはこれを利用して水路と田んぼ、そして陸地を行き来しているのです。ということは当然のことながら、向こう側の溝も深めのU字溝だったりした日には、もうどうにもなりません。


そして、上の写真、土管の右脇にもう一匹、クサガメが写ってますね。拡大するとこうです。こちらは甲長20cmほどの立派なカメ。


DAYLIGHT RAMBLER  DAYLIGHT RAMBLER  

(20110419 千葉市若葉区)


クサガメは、水生というよりは半水生というべき生態を持ち、かなり広い範囲を歩いて移動します。本来、生活圏には陸地と水辺を含む幅広い環境が必要で、圃場整備された田んぼや河川整備済みの川ではなかなか思うように生きることはできません。農道で交通事故で死んだり、集水マスなどに落ちて出られなくなっているカメをしばしば見かけます。人間にとっての効率化された農地は、爬虫類や両生類にとっては罠だらけの危険な環境です。本来の生息環境とは乖離したその様々な罠だらけの世界で、かつ農薬や外来生物と戦いながら、彼らはなんとかして生き抜こうとしているのです。


※クサガメ

千葉県レッドリスト・C(要保護生物)

千葉市レッドリスト・C(要保護生物)



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Category: 爬虫類

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1974年11月20日生まれ。千葉生まれ千葉育ち。美浜区在住。

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